「今月ジャグラーで10万負けているんですけど台選びもうそうですがお店選びも大事ですか?」。知恵袋にあった質問です(2024年9月)。データサイトで店全体の出率を見て、行く店を決めようとしたことはありませんか。
1日打つだけなら、店の差は台ごとのぶれに埋もれる大きさでした。2店の店全体の出率は1.72ポイント違いましたが、1台を1日打った結果どうしで比べると、差枚が多いのはほぼ五分(50.8%)です。さらに回転数をそろえると、出率の向きは逆になりました。
データは、ZEN AI LABの自社ツールMinRepo Collectorで、みんレポ(スロットのデータサイト)から集めたものです。この記事では、店全体の数字がどこから来ているかを分けます。読み終えると、店のデータを比べるときに何をそろえればいいかが分かります。
ジャグラーのデータの見方の全体は、ジャグラーのデータの見方にまとめています。
店全体の出率は違っても、真ん中の台日はほぼ同じだった
比べたのは、大阪府のキクヤ堺本店と、東京都のパーラースーパーセブン新中野店です。どちらも、みんレポに差枚が載っている店です(キクヤ堺本店の例・新中野店の例)。
日と機種は、ジャグラーの優良店は外から分かる?と同じにそろえました。日は、2026年6月5日〜9月3日のうち3店にデータがある82日です。機種は、両店にある3機種(マイジャグラーV・ネオアイムジャグラーEX・ファンキージャグラー2KT)です。1台の1日ぶんを1台日と数えます。
このそろえ方での店全体の出率(入れたメダルに対して出たメダルの割合)は、優良店の記事で出したとおり、キクヤ堺本店が100.95%、新中野店が99.23%です。1台日の平均差枚は+119.1枚と−64.3枚でした。差枚は、出たメダルと入れたメダルの差です。この記事では、その先を数えました。
| キクヤ堺本店 | 新中野店 | |
|---|---|---|
| 台日 | 12,136 | 2,214 |
| 1台日の差枚の真ん中 | −230枚 | −228枚 |
| 1台日の差枚のぶれ(標準偏差) | 1,268枚 | 837枚 |
| 1台日の平均回転数 | 4,166回転 | 2,772回転 |
平均差枚は183枚違います。一方、差枚の真ん中は、どちらの店も約−230枚でほとんど同じでした。平均の差は、真ん中ではなく、大きく出た一部の台日から来ています。
1台日どうしで比べると、ほぼ五分だった
では、1台を1日打った結果どうしなら、どうなるか。キクヤ堺本店の台日と新中野店の台日を1つずつ選んで差枚を比べる組み合わせを、全部数えました。

キクヤ堺本店のほうが差枚が多かったのは、50.8%でした。コインを投げるのとほとんど変わりません。
2店を合わせた台日の差枚のばらつきのうち、店の違いで説明できる分は0.3%でした。残りの99.7%は、同じ店の中の台日どうしの違いです。1台日の差枚は、キクヤ堺本店で±1,268枚ほど(標準偏差)ぶれます。平均の差の183枚は、その7分の1ほどです。
台日を重ねると、差は表に出てきます。台日をでたらめに選んで差枚を足すと、キクヤ堺本店の合計のほうが多くなる割合は、10台日で64.2%、30台日で74.3%、100台日で88.6%でした。ただし、これは次の節の回転数の違いを含んだままの比べ方です。同じ回転数だけ打つ前提なら、帯ごとの向きは逆でした。
回転数をそろえると、出率の向きは逆だった
2店は、台の回され方が違いました。1台日の平均回転数は、キクヤ堺本店が4,166回転、新中野店が2,772回転です。
そこで、回転数を1,000回転ごとの帯に分け、同じ帯どうしで出率を比べました。

0〜7,000回転の7つの帯すべてで、新中野店の出率のほうが高くなりました。4,000〜5,000回転なら、キクヤ堺本店が98.49%、新中野店が100.37%です。3,000〜5,000回転の台日どうしで差枚を比べると、キクヤ堺本店のほうが多かったのは41.9%でした。
7,000回転を超える帯は、新中野店の台日が100に届かないので、比べていません。
店全体の出率は、長く回された台日の多さに引っ張られていた
帯ごとでは逆なのに、店全体ではキクヤ堺本店が高い。理由は、長く回された台日の割合の違いです。

5,000回転を超えた台日は、キクヤ堺本店が37.7%、新中野店が16.1%でした。長く回された台日ほど、出率は高い側に寄ります。全台が同じ設定でも、当たらない台がやめられるだけでこの向きの差が出ることは、乱数で確かめています(ジャグラーの総回転数は1日平均何回転?)。実際の差のうちどれだけがやめ方によるかは、やめた理由がデータに無いので分かりません。
キクヤ堺本店では、5,000回転を超えた台日の差枚を合わせると+4,437,110枚、5,000回転以下は−2,991,260枚でした。店全体のプラスは、長く回された台日が支えています。
店全体の出率の差は、台の当たりやすさの違いだけでなく、どれだけ長く打たれる店かの違いも混ざった数字でした。どちらが店の差の本体かは、このデータでは分けられません。
店の出率は、同じ店でも月で動く
最後に、店の数字がどれだけ続くものかを見ました。店全体の出率を月ごとに出しています。キクヤ堺本店はジャグラー全機種の6か月、新中野店は3か月です。

キクヤ堺本店は、4月〜9月の6か月で100.69〜101.05%でした。動いた幅は0.36ポイントです。新中野店は、6月〜8月の3か月で98.64〜99.71%と、1.07ポイント動きました。
同じ月どうしでは、3か月ともキクヤ堺本店のほうが高い数字でした。差は1.07〜2.24ポイントです。ただ、機種の数がそろっていない(8機種と3機種)ので、上の1.72ポイントとは比べられません。回転数の違いも含んでいます。
店の数字を比べるなら、回転数をそろえてから
この2店の結果から言えるのは、店全体の出率だけで店を比べると、読み違えることがある、ということです。比べるときは、次の順で見ると読み違いが減ります。
- 同じ期間・同じ機種にそろえる(そろえ方は優良店の記事に手順があります)
- 1台日の平均回転数を比べる。大きく違えば、店全体の出率はそれだけで動きます
- 回転数を1,000回転ごとに分け、同じ帯どうしで出率を比べる
- 月ごとにも出して、向きが続いているかを見る。何日分あれば言えるかはジャグラーの店の傾向はデータ何日分で分かる?にあります
3機種だけでも、2店の82日分は1.4万行を超えます。手で写すのは大変なので、この記事のデータは自社ツールで集めました(次の節で紹介します)。
パチスロは、なくなっても困らないお金と時間の範囲で遊ぶものです。のめり込みが心配なときは、厚生労働省が相談先として挙げる保健所や精神保健福祉センターがあります(厚生労働省「依存症対策」)。
候補の店のデータを、毎日ためて見返すなら
MinRepo Collectorは、この記事のデータの収集に使った、ZEN AI LABの自社ツールです。みんレポの店舗別データを、期間を指定して集めてパソコンに保存します。この記事のデータは以前の版(v1.0.3・v1.0.7)で取得しました。
- 取得済みの日は取り直さず、新しい日の分だけを足していきます
- 有料版(v1.2.5・noteで販売)と無料版(v1.2.5)には、集めた記録を店・機種・台番号ごとに見返す画面や、条件ごとに過去の差を確かめる画面があります。どの版も、設定の判定や当日の予測はしません
- 無料版は登録できる店舗が1件、期間は直近7日までです。みんレポの公開ページに依存するので、取得できなくなることがあります
取得の流れを試すならMinRepo Collector 無料版のページを、店を並べて何十日分もためるならMinRepo Collectorのページを見てください。
自分の店のデータを、何週間分もためて見返すなら

MinRepo Collector は、みんレポの店の全台データ(回転数・BIG・REGなど)を期間を指定して集め、店・機種・台番号ごとに見返せる自社ツールです。どの版も、設定の判定や当日の予測はしません。
- ココナラ:1,000円(人数限定の価格)
- note:3,000円(中身は同じ v1.2.5)
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価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
確かめたことと、データでは分からないこと
確かめたことは、次のとおりです。
- 2店の日と機種のそろえ方は、優良店の記事の計算と同じです。台日の数(12,136と2,214)と出率(100.95%と99.23%)も、その記事と同じ値になりました
- 1台日どうしの比べ方は、全部の組み合わせを数えました(同じ差枚は半分ずつ)
- 回転数の帯で比べる計算は、最初の集計の後で、計算の計画に書き足してから行いました。帯は1,000回転ごとで、台日が両店とも100以上ある帯だけを比べています
- 123宝塚店は、みんレポで差枚が公開されていない(ジャグラーの16,068行すべてが0)ので、この記事では使っていません
このデータでは分からないことは、次のとおりです。
- 店の設定は公表されていないので、外からは分かりません。帯で逆になった理由が設定なのか、打つ人の違いなのかも分けられません
- この記事の数字は2店・2026年4〜9月のものです。ほかの店や、ほかの時期の数字ではありません
- 過去データの集計であり、将来の結果を保証しません
まとめ
この2店で分かったのは、1日打つだけなら店の差は台のぶれに埋もれること(1台日どうしで50.8%)と、長く打たれていた店(キクヤ堺本店)のほうが、店全体の出率が高く出ていたことです。
- 候補の店は、まず1台日の平均回転数を見比べます
- 店全体の出率に差があれば、回転数の帯で分けて向きが残るかを見ます
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 台日をでたらめに選んで差枚を足す試しは、2万回・default_rng(20261106) です。1台日では51.0%でした
- 7,000回転を超える2つの帯は、キクヤ堺本店のほうが出率が高い数字でした(105.36%と104.76%、108.16%と106.19%)。新中野店の台日が60と16しかないので、比べていません
- 新中野店の6月は、6月5日からで、24〜29日の行も無いので20日分です
- 帯は0〜9,000回転を1,000回転ごとに数え、両店とも台日が100以上あった0〜7,000回転を比べました
- 3,000〜5,000回転の台日は、キクヤ堺本店2,638、新中野店487です。出率は97.38%と99.42%でした
- 月ごとの出率は、キクヤ堺本店がジャグラー全8機種、新中野店がジャグラー全3機種です。3月と10月は月の途中なので外しました
- 新中野店の5,000回転を超えた台日の差枚は+293,592枚、5,000回転以下は−436,062枚でした

