Yahoo!知恵袋に2024年11月、「競艇の拡連複って1 2 3を選らんだら、①だけが3着で②③が5着や6着でも良いのですか?」という質問がありました(質問ページ)。拡連複で選ぶのは2艇で、その2艇が2艇とも3着以内に入ったときだけ払戻になります。なので答えは「払戻になりません」。3艇のうち1艇だけが3着以内では、どの組も払戻の対象になりません。
この記事では、拡連複の仕組みを BOATRACE 公式サイトの説明で確かめたうえで、1・2・3の3艇から3点買ったときに払戻の組がいくつ入るかを、約21万レースで数えました。払戻になる3組がふだんどの人気・どの艇番の組なのかも分かります。
数えたのは、ZEN AI LAB が作って販売している自社ツールで集めた研究用データベースです。払戻の金額や、買い続けたときにいくら戻るかは扱いません。競艇のデータで何が数えられるかの全体は、競艇のデータの見方と集め方にまとめています。
拡連複は「選んだ2艇が、2艇とも3着以内」で払戻
公式の BOAT RACE GUIDE では、拡連複は1着から3着までの2艇を、順位にかかわらず選ぶ舟券です。選んだ2艇が1着と2着でも、1着と3着でも、2着と3着でも払戻の対象になります。
6艇のレースなら、2艇の組は15通りです。1〜3着の3艇からは2艇の組が3つできるので、1レースに払戻が3組あります。

たとえば着順が1号艇・3号艇・5号艇の順なら、払戻は1=3、1=5、3=5の3組です。1=2は、2号艇が3着以内に入っていないので払戻になりません。冒頭の質問の「①だけが3着で②③が5着や6着」も同じで、どの組も払戻になりません。
公式には注意書きが1つあります。3着が2艇以上の同着になったときは、3着どうしの組は除かれます。
舟券は100円から買えます。7種類の舟券の比べ方は競艇の舟券の種類と買い方にあります。
1・2・3の3艇から3点にすると、払戻の組は「0・1・3」のどれか
3艇を選んで拡連複を買うときは、1=2・1=3・2=3の3点になります。冒頭の質問の「1 2 3を選ぶ」も、この3点のことです。舟券は1点100円からなので、3点なら300円からです。
この3点の結果は、3通りしかありません。
- 3艇のうち3着以内が1艇以下: 払戻の組は0
- 3艇のうち2艇が3着以内: 払戻の組は1
- 3艇とも3着以内: 払戻の組は3
2組だけになることはありません(3着が同着のレースを除きます)。3艇のうち2艇が入れば、残りの1艇は4着以下だからです。
約21万レースで、1・2・3から3点にしたときの結果を数えました。払戻が3組だった207,280レースが分母です。

1・2・3の3点では、76.00%のレースで払戻の組が1つ以上入っていました。ただ、いちばん多いのは「1組だけ」の58.52%です。3組そろったのは17.48%でした。3艇とも3着以内に入る割合なので、3連複の1=2=3が払戻になる割合と同じ数です(3連複の組ごとの割合は競艇の出目ランキングにあります)。
4・5・6の3点では、払戻の組が0だったレースが76.00%でした。1・2・3の「1つ以上入った」と同じ数字です。1・2・3のうち2艇以上が3着以内なら、4・5・6からは1艇以下しか入れないので、ちょうど裏返しになります。
1・2・3と4・5・6の6点を両方買うと
冒頭の質問には、1-2-3と4-5-6の2枚を買えばよいか、という問いもありました。1・2・3の3点と4・5・6の3点、合わせて6点(600円)にすると、払戻の組は必ず1つ以上入ります(レースが不成立のときを除きます)。6艇を3艇ずつに分けると、3着以内の3艇のうち2艇は、どちらかの組に入るからです。
約21万レースでも、払戻が3組だったレースで、6点のどれも入らなかったレースは0でした(1・2・3が0組だった49,748レースは、すべて4・5・6のほうに入っていました)。ただ、この記事では払戻の金額を数えていません。600円より多く戻るかどうかは、この数字からは分かりません。
ほかの3艇の組
| 3艇(3点) | 払戻の組0 | 1組 | 3組 | 1組以上 |
|---|---|---|---|---|
| 1・2・4 | 27.27% | 60.10% | 12.63% | 72.73% |
| 1・3・4 | 28.81% | 60.34% | 10.85% | 71.19% |
| 2・3・4 | 43.56% | 52.98% | 3.46% | 56.44% |
1号艇を外した2・3・4では、払戻の組が0のレースが4割を超えました。
拡連複の人気。上位3組がそろうのは約12レースに1回
払戻の記録には、その組の人気(締切で確定したオッズの低い順の順位)が付いています。払戻は3組あるので、1〜3番人気の3組がそのまま払戻になるのか。3組のうち、いくつが払戻になったかを数えました。
| 1〜3番人気の3組のうち、払戻になった組 | レース | 割合 |
|---|---|---|
| 0組 | 29,340 | 14.15% |
| 1組 | 88,912 | 42.89% |
| 2組 | 71,793 | 34.64% |
| 3組 | 17,235 | 8.31% |
3組そろったのは8.31%で、約12レースに1回でした。1つも入らなかったレースも14.15%あります。
払戻3組のうち、いちばん人気の無い組の人気の真ん中は7番人気でした。半分のレースでは、払戻の3組に7番人気か、それより人気の無い組が入っていました。
20%を上回ったのは6番人気まで
15通りの組を人気の順位で分けて、その順位の組が払戻3組のどれかに入ったレースの割合を数えました。どの組も同じように来るなら、15通りのうち3組なので、どの順位も20%になるはずです。

1番人気は53.83%で、20%の約2.7倍です(競艇の舟券の種類と買い方で数えた値と同じです)。20%を上回ったのは6番人気の21.91%までで、7番人気の18.23%から下は20%を下回りました。いちばん人気の無い15番人気は2.99%です。
1番人気の組の割合は、2023年53.79%、2024年53.63%、2025年53.70%でした。年による違いはほとんどありません(2026年は9月27日までなので入れていません)。
人気の考え方と、ほかの券種で何番人気までに入るかは競艇の人気順にまとめています。
艇番の組では1=2が44.39%、5=6は6.24%
15通りの組を艇番で見て、それぞれが払戻になったレースの割合を数えました。

上位は1=2の44.39%、1=3の41.17%、1=4の33.68%で、1号艇を含む組が並びました。1号艇を含まない組でいちばん多かったのは2=3の25.39%です。いちばん少ない5=6は6.24%でした。
艇番の組の割合は、全国の場と3年9か月をまとめた数字です。場によって1号艇の強さは違うので、よく行く場では並びが変わることがあります。
自分の場や期間で、拡連複を数え直すには
BoatData Collector Pro で払戻を CSV に書き出すと、拡連複の行は bet_type が「quinella_place」になり、1レースに3行並びます。ZEN が書き出した CSV では、列は次のとおりでした。列の位置は書き出し方で変わることがあるので、1行目の列名で確かめてから式を入れてください。
| 列 | 列名 | 中身 |
|---|---|---|
| E | bet_type | 券種(拡連複は quinella_place) |
| F | combination | 組(1=2 の形) |
| H | popularity | 人気 |
| I | payout_status | 状態(通常の払戻は NORMAL) |
- BoatData で、見たい場と期間の払戻を CSV に書き出します
- Google スプレッドシートかエクセルで開きます
- 空いているセルに、次の式を入れます
- 1=2が払戻になった数:
=COUNTIFS(E:E,"quinella_place",F:F,"1=2",I:I,"NORMAL") - 1番人気の組が払戻になった数:
=COUNTIFS(E:E,"quinella_place",H:H,1,I:I,"NORMAL") - 拡連複の払戻の行の数:
=COUNTIFS(E:E,"quinella_place",I:I,"NORMAL")
割合にするときは、行の数を3で割った数(レースの数)で割ります。同着のレースは行が3つではないので、厳密に数えるときはレース番号ごとに1回だけ数えます。
2026年8月24日の1日分の CSV(拡連複432行・144レース)を Python で数えると、1=2は65行、1番人気の組は76行でした。
何か月・何年分の払戻を手で集めると、1日144レースでも拡連複だけで432行になります。集めるところは、ツールに任せる方法もあります。
払戻を集めて表にするところを任せるなら
ZEN AI LAB の自社ツール BoatData Collector Pro は、この記事の数字を数えた研究用データベースを作ったツールです。競艇の公開データを、期間と競艇場を選んでまとめて集める Windows 用のツールです。
- 出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取得して、SQLite にためます。取得済みのデータは取り直さず、次からは続きから取得します
- Excel・CSV に書き出せます
使う前の注意
- 予想・買い目・自動投票の機能はありません。集めて保存し、出力するところまでです
- 公式サイトや BOATRACE とは関係のない、非公式のツールです。データの正確性は保証していません
- 無料版があります。取得できる期間は直近30日までで、LINE 公式アカウントの友だち追加のあとに受け取ります。製品版は期間を自分で選べます(保存できるのは2016年10月1日以降のレース。2026年11月に実際に取得して確かめた範囲)
くわしくはBoatData Collector Pro 無料版のページと、BoatData Collector Pro のページにあります。
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
確かめたことと、データでは分からないこと
拡連複の仕組みは、2026年11月6日に公式の BOAT RACE GUIDE を開いて読みました。数字はすべて、研究用データベース(2023年1月1日〜2026年9月27日の払戻)を読み取り専用で開き、計算の前に書いた計画どおりに数えました。
このデータでは分からないことは、次のとおりです。
- 拡連複の払戻の金額と、買い続けたときに戻ってくる割合。この記事では数えていません
- 締切前に見た人気と、確定した人気のずれ。締切前のオッズを、ZEN はまだ記録していません
- 場ごと・季節ごとの違い(この記事では分けていません)
- 3つの式の、Google スプレッドシートとエクセル本体での動き。Python で数えた値だけを確かめています(まだ確かめられていません)
数字はどれも過去のレースを数えたものです。どの組を買えばよいという意味ではなく、この先のレースの結果を約束するものでもありません。
まとめ
拡連複は、選んだ2艇が2艇とも3着以内なら払戻になり、1レースに払戻が3組あります。1艇だけが3着以内では払戻になりません。
- 3艇から3点で買うときは、払戻の組が「0・1・3」のどれかになると覚えておく。1・2・3なら、1組だけのレースがいちばん多かった
- 自分の場で数えたくなったら、無料版で直近30日の払戻を書き出し、COUNTIFS で組ごとに数える
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 分母は、拡連複の払戻が NORMAL(通常の払戻)だったレース207,402レースです。払戻の行は622,227行でした。不成立だったレースは260レースで、分母に入れていません
- 払戻が3組だったレースは207,280レースです。5組が56レース(3着の同着)、2組が41レース、1組が25レースでした。3艇から3点の結果と「1〜3番人気の3組のうち」の表は、3組のレースだけで数えました
- 人気の順位ごとの割合と艇番の組の割合は、207,402レースが分母です。人気が抜けている払戻はありませんでした
- 払戻の組の人気は、全部の組を並べた真ん中が4番人気、いちばん人気の無い組の4分の1の位置が5番人気、4分の3の位置が10番人気です
- 1番人気の割合は競艇の舟券の種類と買い方と同じ値です。この記事でも数え直して、同じ値になりました
- 1日分の CSV は、研究用データベースから2026年8月24日の144レースを小さなデータベースに写して BoatData のコマンドで書き出したものです(競艇の出目ランキングの作業で作成)
- 「約21万レース」は研究用データベースの全レース数(210,600)です
- 冒頭の質問は、2026年11月6日に質問ページを開いて本文を確かめました
- 販売ページの記述は2026年10月29日の保存分によります

