尼崎競艇の特徴|風が強い日も1号艇が全国より高い。1Rだけは低い

尼崎競艇の特徴。8,489レースで全国と比べた。1号艇は58.46%で24場の5番目、風4m以上でも57.58%、1Rだけは43.30%と低い

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監修:ZEN AI LAB(ZEN)

人間1人とAI社員で動く会社です。記事の数値は自社の作業ログの実測、仕様や料金は公式の一次情報で確認しています。確認した日付は本文に書いています。

「全24レース場で一番インが強い競艇場は何処でしょうか?」。Yahoo!知恵袋にはこんな質問があります。尼崎は、1号艇の1着率が58.46%で、24場の中では5番目でした。

いちばんではありません。ただ尼崎には、ほかの上位の場と違うところがあります。風が24場で3番目に強い場なのに、風の強いレースでも1号艇が全国より高いことです。4m以上の風のレースでも57.58%あり、全国の50.76%を大きく上回りました。

風速が何mなら1号艇の率を割り引けばいいのか、1Rの出走表では何を確かめればいいのか、の2つに数字で答えを出します。1Rだけは1号艇が43.30%まで下がる場です。

ここで使ったのは、2023年1月〜2026年9月の尼崎8,489レースで、中止のレースは入れていません。データは ZEN AI LAB が販売している自社ツールで取りました。予想や買い目を示す記事ではありません。データの見方の全体像は競艇のデータの見方と集め方にあります。

「センター」「浜風」「静水面」を数字に当てる

尼崎の紹介文として BOATRACE 公式サイトに載っているのは、次の2文です。

「センタープールだからセンターが決まる」と言われてきたが、近年はインが先攻めする。

夏は「甲子園の浜風」、冬は「六甲おろし」で向風の日が多い。水面は静水面でクセがない。

ボートレース尼崎の公式サイトは、風について、1〜5m程度なら展開への影響は小さく、6m以上になると波が立つと説明しています。6m以上の向かい風では、スロー勢の立ち上がりが鈍くなり、まくりが決まりやすいとも説明しています(公式サイトのこのページは要約でしか読めていないため、原文の引用はしません)。

公式の説明数えたこと結果
インが先攻めする1号艇の1着58.46%(全国54.59%)。確かめられた
センターが決まると言われてきた3・4コースの1着22.09%(全国23.35%)。目立たない
浜風・六甲おろし季節ごとの風速強いのは夏。向きは数えていない
1〜5mの風は影響が小さい風速ごとの1号艇全期間では5mまでほぼ下がらない(2023〜24年は全国並みに下がる)
静水面・6m以上で波風速ごとの波高記録上は4m以下で0cm、5m以上は風速から2を引いた値

1号艇の差は+3.87ポイントで、偶然の上下を見込んだ95%の幅は+2.80〜+4.94でした。2023〜24年も2025〜26年も全国を上回っています。決まり手も逃げが56.77%(全国52.39%)と多く、差し・まくりは全国より少なめでした。

「近年は」のほうは、この3年9か月の中では確かめられませんでした。1号艇は2023年57.73%、2026年60.04%で、差の幅は0をまたぎます。4年とも全国より高い、という形です。

風は24場で3番目に強い。とくに夏

尼崎の風速の平均は3.33mで、全国の2.80mより強く、24場で3番目です。5m以上の風が吹いていたレースは25.85%で、江戸川に次ぐ2番目でした。

季節尼崎の風速5m以上全国
春(3〜5月)24.79%17.42%
夏(6〜8月)32.56%13.70%
秋(9〜11月)18.57%13.22%
冬(12〜2月)22.16%18.65%

いちばん差が大きいのは夏で、5m以上の風は全国の2倍を超えます。7月は36.89%でした。

月ごとに風速5m以上だったレースの割合を尼崎と全国で比べた折れ線グラフ。尼崎は4月から9月まで全国を大きく上回り、7月は36.89%。10月は8.89%で全国より低い

公式の「甲子園の浜風」と時期は合っています。ただ、手元の記録の風向きは番号で、番号と方位の対応が場ごとにずれるため、「浜風」「向かい風」という向きは数えていません。

それでも、夏の1号艇は57.89%で、全国(53.55%)より4.34ポイント高いままでした。1号艇は春60.42%、秋58.42%、冬57.15%で、どの季節も全国を上回っています。

風4m以上でも、1号艇は全国より6.82ポイント高い

風速ごとの1号艇の1着率を尼崎と全国で比べた折れ線グラフ。全国は58.01%から47.23%まで下がるが、尼崎は58.91%、59.42%、58.82%と5mまでほぼ横ばいで、6m以上でも54.00%

全国では、風が強くなるほど1号艇の1着率が下がります。風0〜1mの58.01%が、6m以上では47.23%です。尼崎は0〜1mが58.91%で、2〜3m、4〜5mでもほとんど変わりません。下がり始めるのは6m以上で、それでも54.00%でした。

0〜1mから6m以上までの下がり幅は、尼崎が4.91ポイント、全国が10.78ポイントです。その差は−5.87ポイントで、幅は−9.89〜−1.86でした。1〜5m程度の風なら影響は小さい、という尼崎の公式サイトの説明と合う結果です。

ただし、期間を分けると様子が違いました。2023〜24年の尼崎は、全国と同じくらい下がっています(下がり幅10.15ポイント、全国11.49)。下がり方が小さかったのは2025〜26年で、6m以上でもほとんど下がっていません。「落ちにくさ」は、ここ2年で目立つようになった形です。

どちらの期間でも言えるのは、4m以上の風のレースで尼崎の1号艇が全国より高いことです。57.58%で全国より6.82ポイント高く、2023〜24年も2025〜26年も同じ向きでした。24場では大村・徳山に次ぐ3番目です。全国の風速ごとの率を尼崎の風の吹き方に当てはめると53.64%になる計算で、実際の58.46%は風の強さの割に高い値です。

朝の1Rは風が弱めです(平均2.72m、12Rは3.39m)。1Rは1号艇が低い番号なので、弱い風の欄を押し下げているかもしれません。1Rと6Rを除いて数え直しても、下がり幅の差は−5.71ポイントで、ほとんど変わりませんでした。

風速尼崎のまくり全国のまくり尼崎の波高の平均
0〜1m12.74%13.80%0.0cm
2〜3m13.41%15.31%0.0cm
4〜5m15.11%17.01%1.18cm
6m以上15.98%18.35%4.64cm

風が強くなると、尼崎でもまくりは増えます。ただ、どの風速でも全国より少ない値でした。公式サイトが挙げているのは6m以上の向かい風の場合で、ここでは向きを数えていないため、見ているのは風の強さだけです。

波の記録は、風4m以下のレースでは、すべて0cmでした。6m以上になると、波高5cm以上のレースが40.35%あります。尼崎で波高と風速が同じ数字だったレースは9.95%だけです。ただ、風5m以上のレースは、どれも波高が風速から2を引いた値でした(5mなら3cm、6mなら4cm)。測った波というより、風速から決まる付け方に見えるので、これで「静水面」が確かめられたとは言いません。なぜこう記録するのかは、公式の説明が見つかりませんでした。風と1号艇の関係を24場で並べた話は風速で競艇はどう変わる?に書いています。

センターの1着は全国より少なめ

「センタープールだからセンターが決まる」は、3コースと4コースの1着で見ました。合わせて22.09%で、全国の23.35%より1.26ポイント少なく、24場で16番目です。尼崎で3号艇が1着になったのも11.93%で、全国の12.59%と差は見えません。

2コースの1着は11.96%で、全国の13.64%より少なくなっています。差しも10.80%(全国12.60%)と少なめでした。差しの約3分の2は2コースからで、2コースの差しが全国より1.33ポイント少ないことが、そのまま効いています。

決まり手の意味は競艇の決まり手にあります。

1Rは1号艇が43.30%、6Rは68.69%

レース番号ごとの1号艇の1着率を尼崎と全国で比べた棒グラフ。尼崎は1Rが43.30%で全国58.28%より低く、6Rは68.69%で全国47.93%より高い。7R〜11Rも全国より高い

レース番号で分けると、尼崎には全国と大きく違う番号が2つありました。

1Rの1号艇は43.30%で、全国の58.28%より14.98ポイント低い値です。4年とも40〜44%台でした。その代わり、1Rは3号艇の1着が30.47%あります。全国の1Rは11.89%です。尼崎の1Rの89.28%には「朝からセンプル」という副題が付いていて、副題の有無で形がはっきり分かれます。

尼崎の1Rレース1号艇の1着3号艇の1着
副題「朝からセンプル」あり63340.44%33.02%
副題なし7667.11%9.21%

副題の無い日は76レースと少ないので、67.11%は幅の大きい値です。この番組がどういう組み方なのかは、公式の説明で確かめられませんでした。

6Rは逆に、1号艇が68.69%で全国の47.93%より20.76ポイント高くなります。6Rにも、89.28%の日に「昼どきピンクル」という副題が付いていました。ただ6Rは、副題の無い日も1号艇が64.47%あります。副題で形が分かれるのは1Rのほうです。

1Rと6Rを除いても、尼崎の1号艇は58.96%で、全国の54.89%より4.07ポイント高い値でした。番号ごとに見ても、4Rと6R〜11Rは全国より高く、差の幅も0をまたぎません。レース番号ごとの全国の数字は競艇の1号艇の勝率にまとめています。

風速の列で、1号艇を自分で数える

尼崎の「風が強い日も1号艇が全国より高い」は、艇ごとの CSV で確かめられます。

  1. 尼崎の艇ごとの CSV を用意する(1行が1艇。J列が枠番、AQ列が風速、AU列が着順、AW列が決まり手)
  2. 風速を「4m以上」と「3m以下」に分けて、1号艇の1着率を出す
  3. よく行く別の場でも同じ式を入れ、下がり幅を並べる
  4. レース番号の列(D列)で1Rを除いた率も出してみる

4m以上なら、式は次のとおりです。決まり手が空の行(中止のレース)は数えません。

=COUNTIFS(J:J,1,AU:AU,1,AQ:AQ,">=4",AW:AW,"<>")/COUNTIFS(J:J,1,AQ:AQ,">=4",AW:AW,"<>")

手元のデータでは、4m以上の1号艇は3,984レースのうち57.58%が1着でした。全体なら4,963÷8,489で58.46%です。式の考え方は競艇のデータ分析をエクセルでする方法に詳しく書いています。

困るのは、6m以上の風のレースが少ないことです。尼崎でも3年9か月で1,026レースでした。30日分なら全部で中央値204レースで、50%前後の率は上下およそ6.8ポイントぶれます。2023〜24年と2025〜26年で形が違ったように、2年分でも結論が揺れます。

その少ない強風の日を拾うには、どの日も風速・波高・着順を記録しておくしかありません。コースと着順を6艇分、決まり手・風速・波高を足すと1レース15マスで、尼崎の8,544レースなら128,160マスです(行数からの推定)。この記録の手間は、次の自社ツールに任せられます。

尼崎のデータを年単位で集めるには

BoatData Collector Pro は ZEN AI LAB の自社ツールで、この記事の数字もこれで集めたデータから出しています。今回は販売版の画面ではなく、同じプログラムのコマンド操作を使いました。

  • 場と期間を決めると、出走表・展示/直前情報・結果・払戻などを取得します
  • 止まった取得は続きから再開でき、すでに取った分は取り直しません
  • レースごと、艇ごとに1行ずつの Excel・CSV を書き出せます

予想・買い目・自動投票の機能は、どちらの版にもありません。BOATRACE や公式サイトとは無関係の非公式のツールで、データの正確性は保証していません。

風の強い日のレースを何年分もためたいなら、BoatData Collector Pro のページをご覧ください。無料版は直近30日までの取得で、受け取りは LINE 公式アカウントの友だち追加のあとです。説明は無料版のページにあります。

競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

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価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。

確かめたことと、データでは分からないこと

  • 公式の説明は、BOATRACE 公式サイトの場の紹介・場情報と、ボートレース尼崎の公式サイトで読みました
  • 風向き(浜風・六甲おろし・向かい風・追い風)は数えていません
  • 「1マークと2マークが一直線」など水面の形の話は、記録に列が無いので、データでは確かめられません。公式の説明をそのまま載せています
  • まだ確かめられていないこと: 1R「朝からセンプル」と6R「昼どきピンクル」の組み方は、尼崎の公式サイトに説明が見つかりませんでした。風に強い理由も分かっていません
  • どの数字も過去の集計で、今後のレースの結果を保証しません

まとめ

尼崎は風の強い場ですが、風の強いレースでも1号艇が全国より高い場でした。例外は1Rで、1号艇の率は全国より大きく下がります。

  1. 風速が4m以上でも、尼崎の1号艇は57.58%(全国50.76%)。全国の強風時の率をそのまま当てはめない。ただし弱い風との差が小さくなったのはここ2年の形
  2. 1Rは出走表で副題「朝からセンプル」の有無を見る。ある日は1号艇40.44%、3号艇33.02%(全国の1Rの3号艇は11.89%)。6Rは逆に1号艇が68.69%と高い
  3. 夏は風が強いが、1号艇は57.89%で全国より高いまま

インの強い場どうしの比べ方は大村競艇の特徴が参考になります。場ごとの1着率の並びは競艇24場の枠番別・コース別1着率にあります。

LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)

  • 研究用データベースを読み取り専用で開いて数えました。計画は数える前に書きました。1号艇・センター・季節の風・風速帯・波は計画どおりです。風に強いこと、1Rと6Rを主役にしたのは結果を見てからです
  • 結果を見てから足した集計は、1Rと6Rの副題・3号艇・年ごと、1Rと6Rを除いた1号艇、差しのコース内訳です。Critic の指摘を受けて、1Rと6Rを除いた風速ごとの率、下がり幅の前半後半、レース番号ごとの風速も足しました
  • 下がり幅の差は、2023〜24年が−1.34(幅が0をまたぐ)、2025〜26年が−10.06でした。1Rと6Rを除くと、全期間−5.71(幅−10.07〜−1.35)です
  • 差と呼んだ条件は、全国との差の95%の幅が0をまたがない、1.0ポイント以上、前半と後半で同じ向き、の3つです。レース番号は12個比べているので、1つだけなら偶然も混ざります。1Rは4年とも同じ向きでした
  • 冒頭の質問は Yahoo!知恵袋の質問の題で、ZEN AI LAB の悩み調査(2026年11月5日)で記録したものです。本文のページは開いていません
  • 風の下がり幅の比較は、0〜1mと6m以上の1号艇の率の差を、尼崎と全国で引き算したものです
  • 風の期待値は、全国の風速帯ごとの1号艇の率を、尼崎のレースの風速帯に当てはめて平均したものです
  • 3コースのセンターの差(−0.88)は条件の1.0ポイントに届きません。3・4コース合わせると条件を満たしますが、2023〜24年だけでは幅が0をまたぎます
  • 2026年と2023年の3・4コースの1着の差は−2.55で、幅の端(−0.03)がほぼ0です
  • 波高と風速が同じだった割合は、ZEN AI LAB が10月31日に24場で数えた値です(本番の天候の記録)
  • 期間は2023年1月6日〜2026年9月27日、開催は709日です。全8,544レースのうち中止の55レースを除きました。艇ごとの CSV にすると51,264行です
  • 比較先は全国207,662レース(全210,600レースから中止を除く)で、尼崎自身も含みます
  • 尼崎の公式サイトの表(2026年8月〜10月の最近3か月)でも、1コースの1着率は58.0%でした。これも要約で読んだ値で、期間が違うので直接は比べていません
  • 30日のレース数は全日を起点に30日ずつ数えた中央値です
  • 取得は2026年9月28日、ツールのコマンド操作によるものです。取得元は非公式の API と公式の配布ファイルです
  • 公式は2026年11月6日に、BOATRACE 公式サイトの2ページ(場の紹介・場情報)と、尼崎の公式サイトの2ページ(水面特性・トップ)を1回ずつ読みました。尼崎の公式サイトの水面特性は要約でしか読めず、引用はしていません。販売ページの記述は2026年10月29日の保存分によります