競艇場24場の水質は、淡水9場・汽水5場・海水10場です(公式の記録)。汽水は、海水と川の水が混ざる水です。潮の満ち引きの差(干満差)がある場は12場でした。
約21万レース(2023年1月〜2026年9月)で比べると、海水の場の集まりは1号艇の1着率が55.96%で、淡水より2.32ポイント高い値でした。ただし同じ水質の中でも、場ごとに16ポイント以上違います。水質で決めつけず、よく行く場の数字を見たほうが役に立ちます。
「干潮と満潮では、どっちがインが有利ですか?」という質問も、Yahoo!知恵袋に2021年に出ています(質問ページ)。インは1コース(いちばん内側)の艇のことです。潮の答えは、後半の節に書きました。
読み終えると、24場の水質と、水質でどこまで言えるかが分かります。数えたのは、ZEN AI LAB が作って販売している自社ツールで集めた研究用データベースです。競艇のデータで何が数えられるかの全体は、競艇のデータの見方と集め方にまとめています。
24場の水質と干満差の一覧
BOATRACE 公式サイトの各場のデータには、水質と干満差(潮の満ち引きの差)が載っています。1場ずつ開いて写しました(「2026/06/30現在」の表記)。蒲郡・常滑・鳴門の3場は、場の公式サイトの説明で確かめています。
| 場 | 水質 | 干満差 |
|---|---|---|
| 桐生・戸田・多摩川 | 淡水 | なし |
| 三国・びわこ・住之江・尼崎 | 淡水 | なし |
| 芦屋・唐津 | 淡水 | なし |
| 江戸川・浜名湖・福岡 | 汽水 | あり |
| 蒲郡・津 | 汽水 | なし |
| 平和島・鳴門・丸亀・児島 | 海水 | あり |
| 宮島・徳山・下関・若松・大村 | 海水 | あり |
| 常滑 | 海水 | なし |
淡水の9場は、どこも干満差がありません。海水の10場のうち、常滑だけは干満差がない場です。ボートレースとこなめの公式サイトは「もちろん海水だが、外海とは水門で隔てられており、干満差はない。」と説明しています。
汽水の5場のうち、福岡について BOATRACE 公式サイトの福岡のページは「海水に近い汽水。」と書いています。干満差があるのは、江戸川・浜名湖・福岡の汽水3場と、常滑を除く海水9場です。
水質ごとの1号艇の1着率。海水が2ポイントほど高い
水質の列はデータベースにありません。そこで上の一覧を場に当てはめ、3つに分けて数えました。1号艇の1着率の数え方は競艇の1号艇の勝率と同じです。
| 水質 | 場の数 | レース数 | 1号艇の1着 | 万舟率 |
|---|---|---|---|---|
| 淡水 | 9 | 78,252 | 53.64% | 17.04% |
| 汽水 | 5 | 44,568 | 53.53% | 16.24% |
| 海水 | 10 | 87,780 | 55.96% | 16.81% |
海水の場の集まりだけ、1号艇の1着率が高めでした。2023年から2026年まで、どの年も海水が3つの中で一番上です。万舟率(3連単の払戻が1万円以上の割合)は、どれも16〜17%台で目立った差はありません。
決まり手も分けました。まくりは淡水16.44%、海水14.47%で、海水のほうが約2ポイント少ない値です。逃げは海水53.66%、淡水51.61%でした。ただ、淡水のまくりは戸田1場の25.95%に大きく引っ張られています。ほかの淡水の場は13.86〜18.71%で、ここでも場ごとの差が目立ちます。決まり手の数え方は競艇の決まり手の割合と同じです。

同じ水質の中で、場ごとに16ポイント以上違う
24場それぞれの1号艇の1着率を、水質で色を分けて並べました。

淡水の中では、戸田の42.98%から芦屋の59.16%まで、16.18ポイントの開きがあります。海水の中では、平和島の44.59%から徳山の62.87%まで18.28ポイントです。汽水の5場も、江戸川46.99%から福岡56.78%まで9.79ポイント違いました。水質ごとの差の2ポイントほどより、ずっと大きい開きです。

偶然でも出る差かを確かめました。24場の値を、水質と関係なく10場と9場にでたらめに分けます。これを10万回くり返すと、海水と淡水の差が実際の差(場の値の平均どうしで約2ポイント)以上になったのは18.10%でした。約5回に1回は、水質と関係なく出る大きさです。
海水の場の集まりで1号艇が強めだったのは本当です。でも、それを「海水だから」と読むのは早いと考えています。ナイターかどうか、水面の広さ、風、場が組む番組も、場ごとに違うからです。
潮の満ち引きは、記録に列が無い
冒頭の質問、満潮と干潮でインはどうか。数字では答えられません。データベースには潮位や満潮・干潮の列がないからです。代わりに、干満差がある12場とない12場で比べました。1号艇の1着率は54.83%と54.35%で、差は0.48ポイントです。干満差がない12場には淡水の9場が全部入るので、この差は水質の差とも分けられません。
場の公式の説明は、場によって違います。ボートレース宮島の公式サイトは「満潮時は1マークに向かって追潮となりイン有利、干潮時は1マークに向かって向潮となりアウト有利となる。」と書いています。鳴門の公式サイトも「干潮ならまくり、満潮はインが有利です。」です。
一方、BOATRACE 公式サイトの徳山のページは「干潮時はパワー勝負、満潮時はさばき勝負になる。」と書いています。満潮がインに有利かは、場ごとに説明を読むのが早道です。宮島で潮をどう確かめるかは、宮島競艇の特徴に手順を書きました。
自分のよく行く場で確かめるには
水質より、よく行く場そのものの数字を見るほうが役に立ちます。24場の枠ごとの1着率は競艇24場の枠番別・コース別1着率にあります。10年分で数えた記事なので、この記事の値とは少し違います。
ただ、1場の数字はすぐにはそろいません。1場の1年は約2,308レースで、1号艇の1着率は±2ポイントほど揺れます。水質ごとの差と同じくらいの揺れです。去年より上がった・下がったという2ポイントほどの動きは、1年分だけでは偶然と見分けがつきません。何年分も集めて並べる作業は、ツールに任せる手もあります。
何年分ものレースを集めるところを任せるなら
ZEN AI LAB の自社ツール BoatData Collector Pro は、この記事の数字を数えた研究用データベースを作ったツールです。期間と競艇場を選んで、競艇の公開データをまとめて集める Windows 用のツールです。
- 出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取得し、SQLite にためます。取得済みのデータは取り直さず、次は続きから取得します
- Excel・CSV に書き出せます
使う前の注意
- 予想・買い目・自動投票の機能はありません。集めて保存し、出力するまでです
- 公式サイトや BOATRACE とは関係のない、非公式のツールです。データの正確性は保証していません
- 水質や潮位の列はありません。水質で分けるときは、この記事の一覧を場に当てはめてください
- 無料版があります。取得できる期間は直近30日までです。製品版は期間を自分で選べます(保存できるのは2016年10月1日以降のレース。2026年11月に実際に取得して確かめた範囲)
くわしくはBoatData Collector Pro 無料版のページと、BoatData Collector Pro のページにあります。
淡水の場を1つ詳しく見るなら、びわこ競艇の特徴が分かりやすい例です。
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
確かめたことと、データでは分からないこと
数字はすべて研究用データベース(2023年1月1日〜2026年9月27日)を読み取り専用で開いて数えました。24場の水質と干満差は、BOATRACE 公式サイトの場データと各場の公式サイトで、2026年10月31日〜11月7日に1ページずつ読んで写しました。
潮で何が変わるかは、このデータでは分かりません。潮位の記録がないからです。各場の潮汐表を日付と時刻で足せば数えられますが、この記事ではしていません。
数字はどれも過去のレースを数えたものです。海水の場を選べば1号艇が来るという意味ではなく、この先の結果を約束するものでもありません。買い続けたときに戻ってくる割合は、この記事では出していません。
まとめ
- 24場は淡水9・汽水5・海水10。干満差があるのは12場で、淡水の場はどこもありません
- 1号艇の1着率は海水55.96%で淡水より2.32ポイント高め。ただし同じ水質の中で場ごとに16ポイント以上違います
- よく行く場の水質と干満差を上の表で確かめ、その場の公式サイトの水面の説明を一度読む
- 水質より、その場の1号艇の1着率を24場の枠番別の記事で見る
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 水質の写しの出どころ: 2026年11月7日に、桐生・戸田・津・三国・住之江・丸亀の6場を BOATRACE 公式サイトの場データで読みました。ほかの18場は、場の特徴の記事を作ったときの写し(2026年10月31日〜11月6日)を使いました。どれも1ページ1回の読み取りで、要約するプログラムを通しています
- 汽水の場は「水質」の欄に汽水と書かれた場です。蒲郡の水質は場の公式サイトのデータ集、常滑と鳴門は場の公式サイトの水面特性の文で確かめました
- 1号艇の1着率は、1着の艇が記録されているレースが分母です。万舟率は3連単の NORMAL の払戻があるレースが分母で、同着は大きいほうの払戻で判定しました
- 95%の幅(レースを独立とみなした値): 淡水53.29〜53.99%、汽水53.06〜54.00%、海水55.63〜56.29%。同じ場のレースは似るので、場の数で見た幅はもっと広くなります。そのため場の入れ替えで確かめました
- 場の入れ替え: 24場の1号艇の1着率(場ごとの値)を、でたらめに10場と9場に分けて平均の差を出しました。10万回、乱数の種は20261107です。実際の差2.17ポイントは場の値の平均どうしの差で、レースをまとめた差2.32ポイントとは少し違います
- 年ごとの1号艇の1着率(淡水・汽水・海水): 2023年 54.12%・52.17%・55.96%、2024年 53.75%・54.04%・55.66%、2025年 52.69%・53.60%・56.34%、2026年 54.11%・54.53%・55.87%(2026年は9月27日まで)
- 水質ごとの場の中央値: 淡水54.01%、汽水55.57%、海水56.69%
- 1場1年のレース数は、24場のレース数の中央値(8,633.5)を3.74年で割った値です。揺れの幅は1.96×√(p×(1−p)÷レース数)、p は全体の54.59%で出しました
- 宮島・鳴門・徳山・常滑・福岡の説明の文は、場の特徴の記事を作ったときに保存した写しから引きました。どれも原文として返った文です
- 計画の段階では、場を単位にした確かめ方を入れていませんでした。1回目の計算で、同じ水質の中の差が大きいと分かってから足しました
- 悩みの原文は、2026年11月7日に質問ページを開いて書き出しの文を照合しました。続きは「続きを読む」の先で、読めていません
- 販売ページ2つは、2026年10月29日に開いて読みました

