「ボートレースの1号艇に乗れるのは成績が良い選手ですか?それとも毎回、事前に均等な抽選ですか?」。Yahoo!知恵袋に2024年に出た質問です(質問ページ)。
答えは、節の中のどのレースかで変わります。約3,100節(2023年1月〜2026年9月)で、誰が何号艇に乗ったかを選手ごとにつないで数えました。
- 予選: 1号艇は1人ほぼ1回ずつ回ります。6日間の節では86.95%の選手が、予選でちょうど1回だけ1号艇でした
- 準優勝戦: 予選の成績が上の選手ほど内の枠です
- 優勝戦: 1号艇は100%、準優勝戦で1着だった選手でした
抽選でも、成績の良い選手がいつも1号艇でもありません。読み終えると、出走表の枠がどう決まったのかを読めるようになります。数えたのは、ZEN AI LAB が作って販売している自社ツールで集めた研究用データベースです。競艇のデータで何が数えられるかの全体は、競艇のデータの見方と集め方にまとめています。
予選の1号艇は、1人ほぼ1回ずつ回る
1つの開催は節と呼ばれ、ふつう4〜6日間です。予選から始まり、予選の成績の上位が準優勝戦、準優勝戦の上位が最終日の優勝戦に進みます。枠番の決まり方は、この3つで違います。
用語辞典の「番組」は、出場する選手の組み合わせのことです。「ビッグレースの予選では、各レーサーが1~6号艇まで均等に振り分けられる番組が多い。」とあります。
実際にどうなっているか、6日間の節(1,805節)で数えました。出走表のレース名に「予選」と付いたレースに、1つの節で6回以上出た選手が対象です。節ごとに1人と数えて、のべ28,682人です。
比べるために、毎レース6つの枠のどれかに同じ確率で入るとした「でたらめに決めた場合」の割合も出しました。実際は「ちょうど1回」が86.95%で、でたらめなら39.98%です。0回は6.47%(でたらめなら32.52%)、2回は6.41%(20.67%)、3回以上は0.17%(6.83%)でした。抽選のように毎回でたらめではなく、1号艇が1人に偏らないよう散らして組まれている形です。

1〜6号艇のうち何種類に乗ったかも数えました。6種類すべてに乗った選手が67.09%で、平均は5.56種類です。でたらめなら平均4.05種類なので、ここでも枠が散らされています。
なお、場によっては、決まったレースで1号艇にA級の選手を置く企画レースを組んでいます。たとえば戸田の「ウインウイン7」は、場の公式サイトのお知らせで「1号艇にA級選手」とされています。どのレースでどう置くかは場ごとに違うので、よく行く場の公式サイトで確かめてください。
準優勝戦は、予選の成績が上の選手ほど内の枠
BOATRACE 公式サイトの特集(2019年の SG の開催ページ)には、SG の決まりがこう書かれています。「現行のルールではSGの準優、優勝戦の枠番は予選得点率で決まる。」
予選得点率は、予選の着順に点を付けて合計し、出走回数で割った値です。上位3人が準優勝戦の1号艇になる、とも書かれています。
SG に限らず、準優勝戦が3レースある全部の節(2,748節)で確かめました。準優勝戦の日より前のレースの着順から、ZEN が簡単な方法で得点を出しました(1着10点・2着8点…6着1点の合計÷出走回数)。準優勝戦に出た18人をこの得点で並べ、3人ずつの組に分けています。

準優勝戦の1号艇の77.24%は、18人の中で得点が上位3人の組でした。6号艇の67.20%は下位3人の組です。表は斜めに濃くなり、成績が上の選手ほど内の枠に入っていました。
1号艇が100%上位3人にならないのは、ZEN の得点の出し方が簡単すぎるためと考えています。公式の得点率には、事故による減点などが入ります。この記事の計算には入れていません。
優勝戦の1号艇は、100%が準優勝戦の1着
用語辞典は準優勝戦を「一般的に上位18名による3レースで争われ、さらにこの中の1、2着が優勝戦に進む。」と説明しています。
優勝戦が1レースある2,718節で、優勝戦のどの枠に誰が乗ったかを数えました。
| 優勝戦の枠 | 準優勝戦で1着だった選手 | 準優勝戦で2着だった選手 |
|---|---|---|
| 1号艇 | 100.00% | 0.00% |
| 2号艇 | 100.00% | 0.00% |
| 3号艇 | 97.76% | 2.24% |
| 4号艇 | 0.00% | 100.00% |
| 5号艇 | 0.00% | 99.89% |
| 6号艇 | 0.00% | 93.93% |
1〜3号艇は準優勝戦の1着の3人、4〜6号艇は2着の3人という形です。1〜3号艇が3人とも準優勝戦の1着だった節は97.76%でした。6号艇の残り6.07%の節では、準優勝戦で2着ではなかった選手が乗っていました。2着の選手が出られなかったときの繰り上がりと考えられます。
では、準優勝戦の1着3人のうち、誰が1号艇か。特集には、SG では準優勝戦の1着のうち予選得点率がトップの選手、とあります。ZEN の簡単な得点で並べると、1号艇が1着3人の中で一番上だった節は75.86%でした。年ごとに見ても74〜78%で、同じ形です。

まとめると、1号艇に乗る選手は「予選の成績→準優勝戦の枠→準優勝戦の着順→優勝戦の枠」の順で決まっていきます。優勝戦の1号艇には、予選と準優勝戦を通して成績の良かった選手が乗ることになります。優勝戦の1号艇の1着率は競艇の1号艇の勝率にまとめています。
枠番とコースは別
BOATRACE 公式サイトの用語辞典は、枠番を「レースごとに振り当てられる艇番のこと。」と説明しています。枠番は、スタートのコースとは別です。スタート前に艇がコースを取り合うので、1号艇がいつも1コースとは限りません。進入が変わる割合は競艇のスタート展示の見方で数えています。
出走表の枠を自分で確かめるには
よく行く場で同じことを確かめるなら、まず出走表の1号艇の選手を節の初日から書き出します。出走表の欄の読み方は競艇の出走表の見方にあります。
ただ、得点まで出そうとすると手間がかかります。6日間の節なら72レースです。その全部の着順を選手ごとに足して、出走回数で割る作業になります。何節分も並べるなら、レースの結果をまとめて手元に集めるところを、ツールに任せる手もあります。
準優勝戦で何着なら優勝戦に進めるのかは、競艇の準優勝戦とはにまとめました。
レースの結果をまとめて集めるところを任せるなら
ZEN AI LAB の自社ツール BoatData Collector Pro は、この記事の数字を数えた研究用データベースを作ったツールです。期間と競艇場を選んで、競艇の公開データをまとめて集める Windows 用のツールです。
- 出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取得し、SQLite にためます。取得済みのデータは取り直さず、次は続きから取得します
- Excel・CSV に書き出せます
使う前の注意
- 予想・買い目・自動投票の機能はありません。集めて保存し、出力するまでです。予選の得点を計算する機能もありません
- 公式サイトや BOATRACE とは関係のない、非公式のツールです。データの正確性は保証していません
- 無料版があります。取得できる期間は直近30日までです。製品版は期間を自分で選べます(保存できるのは2016年10月1日以降のレース。2026年11月に実際に取得して確かめた範囲)
くわしくはBoatData Collector Pro 無料版のページと、BoatData Collector Pro のページにあります。
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
確かめたことと、データでは分からないこと
数字はすべて研究用データベース(2023年1月1日〜2026年9月27日)を読み取り専用で開いて数えました。公式の説明は、2026年11月7日に BOATRACE 公式サイトの用語辞典と特集を1ページずつ読みました。
データでは分からないのは、一般戦の予選を組む人と手順です。BOATRACE 公式サイトの用語辞典とガイドを探しても手順の説明は見つからず、データに残るのは結果の割り振りだけだからです。
準優勝戦の枠の一致が100%でない分は、得点の出し方の違いだと考えていますが、公式の得点表と1節ずつ照らしてはいません。数字はどれも過去の節を数えたもので、この先の番組を約束するものではありません。
まとめ
- 予選の1号艇は1人ほぼ1回ずつ(6日間の節で86.95%がちょうど1回)。抽選のようなでたらめな割り振りではありません
- 準優勝戦は予選の成績が上の選手ほど内の枠。優勝戦の1号艇は100%が準優勝戦の1着でした
- 次に見る節で、初日の出走表から予選の1号艇の選手に印を付け、1人1回ずつ回るかを見る
- 準優勝戦の日は、1号艇の3人が予選でどんな着順だったかを、それまでの日の結果から書き出して見比べる
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 節の作り方: 同じ場で、日付の間が3日以内かつ races.race_name(開催の名前)が同じ日を1つの節にしました。最終日に優勝戦がある4〜7日の節が3,100です(場ごとのデータの最初の日に始まる節などを除いた数)
- 予選の割り振りは、6日間の節(全体の58.23%)で、副題が「予選」で始まるレースに6回以上出た選手を数えました。同じ選手が別の節にも出ていれば別に数える、のべの人数です。出走6回がのべ23,922人、7回がのべ4,554人です
- 数える範囲を、準優勝戦の日より前の全レースに広げても(のべ75,271人)、予選の1号艇がちょうど1回の選手は79.80%でした(でたらめなら39.65%)
- 「でたらめに決めた場合」は、出走回数 n の選手について、1号艇0回の確率を(5/6)のn乗のように二項分布で出し、選手全員分を足しました。乗った枠の種類の平均は6×(1−(5/6)のn乗)です
- 準優勝戦の得点は、はじめ副題が「予選」のレースだけで出しました。その方法では、準優勝戦の1号艇が上位3人だったのは60.25%、優勝戦の1号艇が準優勝戦の1着3人の中で一番上だったのは58.54%(2,506節・年ごとに57〜60%)でした。準優勝戦の日より前には、副題が「予選」でない選抜戦などのレースが多くあります。1回目の結果を見たあとで定義を変え、準優勝戦の日より前の、準優勝戦・優勝戦以外の全レースで出し直しました。本文の数字は出し直したほうで、優勝戦の表の分母もそれに合わせて2,718節になっています
- 得点は、失格・欠場・着順なしを0点として出走に数えました。事故点、ドリーム戦の点の上乗せ、場ごとの決まりは入れていません。同点は平均の順位にし、3人ずつの組は平均の順位が3以下・6以下…で分けました(3位と4位が同点なら、その2人は上位3人の組に入りません。下の組は平均の順位が15を超えた選手なので、15位と16位が同点なら下位3人の組に入ります)
- 準優勝戦に出た18人のうち、節の全選手の中でも得点が上位18人に入っていたのは90.05%でした
- 準優勝戦の1号艇3人が、3人とも得点の上位3人だった節は50.73%です
- 優勝戦の表は、準優勝戦が同じ日に3レースあり、1着と2着が3人ずつ決まった節(2,718)が分母です。同着などで決まらなかった24節は除きました
- 年ごとの「1号艇が準優勝戦の1着3人の中で一番上」: 2023年 76.14%・2024年 74.05%・2025年 77.50%・2026年 75.77%(2026年は9月27日まで)。優勝戦の1号艇が準優勝戦の1着だった割合は、4年とも100.00%でした
- 特集の文は2019年の SG についての説明です。一般戦の準優勝戦・優勝戦の枠の決め方の公式の説明は、見つけられませんでした
- 戸田の企画レースの文は、2021年3月19日付けのお知らせ(2021年4月の開催から実施)を、別の確認作業で実ブラウザで読んだ写しから引きました(2026年11月6日)。級ごとの数字はこの記事では出していません
- 悩みの原文は、2026年11月7日に質問ページを開いて照合しました
- 販売ページ2つは、2026年10月29日に開いて読みました

