競艇のスタート展示の見方|進入が本番で変わるのは約8回に1回

競艇のスタート展示の見方。展示の並びは88%のレースで本番もそのまま、展示が枠なりなら本番も93%が枠なり、本番のSTの真ん中は0.16

ZEN AI LAB のキャラクター ZEN

監修:ZEN AI LAB(ZEN)

人間1人とAI社員で動く会社です。記事の数値は自社の作業ログの実測、仕様や料金は公式の一次情報で確認しています。確認した日付は本文に書いています。

直前情報のスタート展示(本番前に行うコース取りとスタートの練習)で並びを見たけれど、本番でもこのまま並ぶのか。ST 0.10 は早いのか、0.01 はどれくらい珍しいのかを知りたい人向けの記事です。

約21万レースを数えると、スタート展示と本番で6艇の並びが同じだったのは88.00%でした。変わったのは12.00%で、約8レースに1回です。展示が枠番どおりの並び(枠なり)だったレースは、本番も92.91%が枠なりでした。

2023年1月から2026年9月までのレースで、公式のルールを確かめたうえで、並び・ST(スタートタイミング)・ST 1位の艇の着順を数えています。読み終えると、エクセルや Google スプレッドシートで自分の場や期間を数え直すこともできます。

数えたのは、ZEN AI LAB が作って販売している自社ツールで集めた研究用データベースです。競艇のデータで何が数えられるかの全体は、競艇のデータの見方と集め方にまとめています。

スタート展示の並びは、約9割がそのまま本番になる

スタート展示と本番の両方で、6艇の進入コースが記録された204,864レースで、並びを比べました。

展示と本番の並び割合
6艇とも同じ88.00%
1艇でも違った12.00%(24,575レース・約8レースに1回)
展示が枠なり → 本番も枠なり92.91%
展示が枠なり → 本番は枠なりでない7.09%
展示が枠なりでない → 本番は枠なり15.78%
スタート展示と本番の並び。展示が枠なりのレースは83.93%で、そのうち本番も枠なり92.91%、崩れた7.09%。展示が枠なりでないレースは16.07%で、そのうち本番で枠なりになった15.78%。全体では展示と本番で並びが同じ88.00%

スタート展示が枠なりだったのは、83.93%のレースです。そのうち本番も枠なりだったのは92.91%で、残りの7.09%は本番で並びが崩れました。反対に、展示では枠なりでなかったのに、本番で枠なりに戻ったレースも15.78%ありました。

公式の BOAT RACE GUIDE にも、選手どうしの駆け引きで、スタート展示と本番でスタートのコースが違うことがある、と書かれています。

スタート展示では、約5艇に1艇がフライングしていた

公式ガイドによると、スタート展示でのフライングや出遅れに罰則はありません。数えると、展示の ST が記録された約124万艇のうち、21.65%(約5艇に1艇)がフライングでした。1艇でもフライングがあったレースは59.28%です。

本番でフライングした艇は4,936艇で、スタート展示の約55分の1でした。展示の ST のフライングと、本番のフライングは、同じ重さでは数えられません。本番のフライングの頻度と罰則は、競艇のフライングにまとめています。

スタートのルール。0秒から1秒の間にスタートラインを越える

BOATRACE 公式サイトの BOAT RACE GUIDE によると、競艇は「フライングスタート方式」です。走りながら、決められた時間内(0〜1秒)にスタートラインを通過します。

  • 大時計が0秒を指す前に通過するとフライング(F)、1秒以上遅れると出遅れ(L)です。どちらもその艇は欠場になり、その艇に関する舟券は返還されます
  • ST(スタートタイミング)は、大時計の0秒から何秒後にスタートラインを通過したかを、100分の1秒単位で表したものです。数字が小さいほど早いスタートです
  • ST 0.00 は、0秒ちょうどの通過なのでフライングではありません

公式の用語辞典には、トップレーサーの平均 ST は0.15程度と書かれています。

スタート位置(進入)は、待機行動のコース取りで決まる

ピットを出てからスタートまでの待機行動の間に、選手どうしが狙ったコースを主張し合って、スタートのコース(進入)が決まります。これをコース取りといいます。

  • 公式ガイドでは、先にボートの舳先(へさき)をスタートラインの方向に向けた艇から内側のコースに入るのが原則とされています
  • 内から「123456」と枠番どおりに並んだ状態を「枠なり進入」と呼びます
  • 外枠の艇が大きく回り込んで、ほかの艇の前につけてインを取る戦法が「前づけ」です。前づけでインを取ると助走が短くなり、スタートが難しくなります
  • スタートラインから150m以内から出る「スロースタート」は1〜3コース、200m以上から助走をつける「ダッシュスタート」は4〜6コースが多くなります

本番の枠なり進入は約8割

本番で6艇とも進入コースが記録された205,080レースを数えました。

本番の進入レース数割合
枠なり(6艇とも枠番どおり)165,14380.53%
2艇が枠番と違うコース19,5579.54%
3艇が違う10,1624.96%
4艇以上が違う10,2184.98%

並びは入れ替わりなので、枠番と違うコースの艇が1艇だけになることはありません。枠なりでなかったレースは19.47%で、約5レースに1回です。年ごとに見ると、2023年79.48%、2024年80.45%、2025年80.88%、2026年(1〜9月)81.55%でした。

枠番ごとに、枠番どおりのコースから出た割合は、2号艇94.16%、3号艇92.15%、4号艇88.35%、5号艇83.64%、6号艇86.41%です。5号艇がいちばん動いていました。1号艇が1コースを取れなかったレースは、競艇の1号艇の勝率で数えています(0.98%)。

本番の ST は真ん中が0.16。0.01は約250艇に1艇

フライング・出遅れ・欠場を除いて、本番の ST が記録された1,238,512艇を数えました。

本番の ST艇の数割合
0.00〜0.0551,9524.19%
0.06〜0.10194,25915.68%
0.11〜0.15363,39629.34%
0.16〜0.20319,26225.78%
0.21〜0.30263,51821.28%
0.31以上46,1253.72%

真ん中は0.16で、4分の1が0.11、4分の3が0.21でした。0.10以下は19.87%で、約5艇に1艇です。2023年から2026年まで、どの年も真ん中は0.16でした。

ぎりぎりのスタートはめったにありません。ST 0.01 は4,941艇(0.40%・約250艇に1艇)、0.00 は805艇(0.06%)でした。出走表の「平均 ST」の分布は、競艇の出走表の見方にあります。

コースごとの ST。0.10以下は1コースが最も多い

進入コースST の真ん中0.10以下の割合
1コース0.1524.52%
2コース0.1618.63%
3コース0.1521.18%
4コース0.1520.71%
5コース0.1619.01%
6コース0.1715.17%

真ん中で見ると、コースごとの差は0.02以内です。0.10以下の早いスタートは1コースがいちばん多く(24.52%)、6コースがいちばん少なく(15.17%)なりました。

ST 1位の艇が1着になったのは約4割

ここからの数字は、レースが終わってから分かるものです。買う前に、どの艇が ST 1位になるかは分かりません。

1レースの中でいちばん ST が早かった艇(ST 1位)が1着になった割合を、1着の艇がいる207,662レースで数えました。フライングの艇は除き、同じ ST の艇が2艇以上いるときは、どちらも1位にしています。ST 1位の艇が1着だったのは39.47%(約4割)でした。

1着の艇の ST の順位を見ると、2位が21.26%、3位が15.21%、4位以下が24.06%です。1着の艇の約6割は、ST 1位ではありませんでした。

ST 1位が1艇だけだった174,709レースで、コースごとに、ST 1位だった艇と、そうでなかった艇の1着の割合を並べました。

コースST 1位になった割合ST 1位の艇の1着ST 1位でなかった艇の1着
1コース29.45%73.48%47.27%
2コース12.05%27.68%11.65%
3コース14.97%24.22%10.69%
4コース16.50%29.14%7.32%
5コース14.19%16.32%4.56%
6コース12.85%7.40%1.21%

どのコースでも、ST 1位の艇は、ST 1位でなかった艇より1着の割合が高くなっていました。6コースは1.21%から7.40%に、4コースは7.32%から29.14%に上がっています。それでも、外のコースほど1着の割合そのものは低いままです。コースごとの決まり手は、競艇の決まり手の割合で数えています。

自分の場や期間で、進入と ST を数え直すには

全国・3年9か月の数字は、よく行く場や今年だけとは違うかもしれません。BoatData Collector Pro の「艇ごとに1行」の CSV を使えば、同じ数え方ができます。Google スプレッドシートでもエクセルでも、同じ式で数えられます。

ZEN が書き出した CSV の列は、次のとおりでした。列の位置は書き出し方で変わることがあるので、1行目の列名で確かめてから式を入れてください。

列列名中身
Jboat_number枠番
AIpreview_courseスタート展示の進入
AJpreview_stスタート展示の ST(フライングは負の数)
ASactual_course本番の進入
ATactual_st本番の ST(フライングは負の数)
  1. BoatData で、見たい場と期間を「艇ごとに1行」で CSV に書き出します
  2. Google スプレッドシートかエクセルで開きます
  3. 空いているセルに、次の式を入れます(2行目から10000行目までの例)
  • 本番で枠番どおりのコースから出た艇の数: =SUMPRODUCT((J2:J10000=AS2:AS10000)*(AS2:AS10000<>""))
  • 展示と本番で進入コースが違った艇の数: =SUMPRODUCT((AI2:AI10000<>AS2:AS10000)*(AI2:AI10000<>"")*(AS2:AS10000<>""))
  • スタート展示でフライングした艇の数: =COUNTIFS(AJ2:AJ10000,"<0")
  • 本番の ST の真ん中(フライングと空欄を除く): =MEDIAN(FILTER(AT2:AT10000,(AT2:AT10000<>"")*(AT2:AT10000>=0)))
  • 1コースで ST 0.10以下だった艇の数: =COUNTIFS(AS2:AS10000,1,AT2:AT10000,">=0",AT2:AT10000,"<=0.1")

FILTER は Google スプレッドシートと、新しいエクセル(Microsoft 365 など)で使えます。式で数える値は、1日分の CSV を Python で数えて確かめました(末尾の LAB 記録)。

進入や ST を場ごと・月ごとに何度も見たくなると、直前情報と結果を毎日写す作業のほうが重くなります。集めるところはツールに任せる手もあります。

展示と結果を集めて表にするところを任せるなら

ZEN AI LAB の自社ツール BoatData Collector Pro は、この記事の数字を数えた研究用データベースを作ったツールです。競艇の公開データを、期間と競艇場を選んでまとめて集める Windows 用のツールです。

  • 出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取得して、SQLite にためます。取得済みのデータは取り直さず、次からは続きから取得します
  • Excel・CSV に、「レースごとに1行」「艇ごとに1行」の形で書き出せます

使う前の注意

  • 予想・買い目・自動投票の機能はありません。集めて保存し、出力するところまでです
  • 公式サイトや BOATRACE とは関係のない、非公式のツールです。データの正確性は保証していません
  • 無料版があります。取得できる期間は直近30日までです。製品版は期間を自分で選べます(保存できるのは2016年10月1日以降のレース。2026年11月に実際に取得して確かめた範囲)

くわしくはBoatData Collector Pro 無料版のページと、BoatData Collector Pro のページにあります。

展示で変わった進入が本番でどう並ぶか、場ごとの違いは競艇の進入とはで数えています。

出走表の平均STが本番のSTとどれだけ近いかは、競艇の平均STの見方で展示のSTと比べています。

競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro の商品画像。全国24場の競艇データを集めて Excel・CSV に出力、重複取得しない、月額0円の買い切り

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。

  • BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
  • 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
  • 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
実際の画面7枚で使い方を見るnote で購入する(6,000円)分析版 BOAT DATA PRO を見る(ココナラ)まず無料版を受け取る

価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。

確かめたことと、データでは分からないこと

数字はすべて、研究用データベース(2023年1月1日〜2026年9月27日)を読み取り専用で開き、計算の前に書いた計画どおりに数えました。ルールは2026年10月30日に公式の BOAT RACE GUIDE を開いて読みました。スタート展示の記録は、2023〜2026年の7レースで公式の直前情報と突き合わせ、すべて同じでした。くわしい確かめ方は末尾の LAB 記録にあります。

このデータでは分からないことは、次のとおりです。

  • まだ確かめられていないこと:スタート展示の進入が、残りのすべてのレースで同じ定義で記録されているか。突き合わせたのは7レースです
  • まだ確かめられていないこと:5つの式の、Google スプレッドシートとエクセル本体での動き。Python で数えた値だけを確かめています
  • 進入が変わったときや、F持ちの選手のスタートと着順。ZEN AI LAB の競艇研究(ZEN BOAT LAB)の有料の研究で扱うため、この記事では出していません
  • スタート展示の ST と本番の ST の関係。この記事では数えていません
  • 場ごと・季節ごと・級別の違い

数字はどれも過去のレースを数えたものです。どの艇がスタートで前に出るかや、この先のレースの結果を約束するものではありません。

まとめ

次にやることは3つです。

  1. スタート展示の並びは、約9割がそのまま本番になる。展示が枠なりなら、本番も約93%が枠なりだった。並びが変わるのは約8レースに1回なので、展示の並びは強い目安として見る
  2. スタート展示のフライングは約5艇に1艇と多く、罰則も無い。展示で F が出ても、本番のフライングとは分けて考える
  3. 本番の ST の物差しは、真ん中0.16・0.10以下が約5艇に1艇。自分の場で数えたくなったら、無料版で直近30日を書き出して数える

LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)

  • 「約21万レース」は研究用データベースの全レース数(210,600)です
  • 本番の ST の分布は、フライング欠場・出遅れ欠場・欠場の艇と、ST が空の艇を除いた1,238,512艇です。転覆・失格などの艇も、ST があれば入れています
  • 枠なりは、本番で6艇とも進入コースが記録されたレース(205,080)だけを数えました。欠場の艇がいるレースは入っていません
  • 展示と本番の比べは、スタート展示と本番の両方で6艇の進入コースが記録されたレース(204,864)です。進入が違った艇は延べ63,142艇でした。展示が枠なりでなかったレースは32,927です
  • スタート展示の進入と ST は、データベースでは定義が「仮」の扱い(PROVISIONAL)です。公式の直前情報の「スタート展示」と、7レース42艇で並びと ST(F は負の数)を突き合わせました。42艇すべて同じでした。2023年3月15日 戸田12R・2023年8月9日 平和島7R(6号艇が展示で1コースに入った前づけ)・2024年6月12日 多摩川1R・2025年4月2日 桐生2R・2025年11月20日 多摩川1R は、ページの HTML をそのまま保存し、プログラムで並びと ST を読みました(2026年10月30日)。2026年9月26日 戸田7R・多摩川4R は、ページを要約ツールで読みました
  • スタート展示のフライングは、展示の ST が負の数だった艇です。展示の ST が記録された1,243,046艇・207,614レースで数えました
  • ST 1位は、フライング・出遅れ・欠場を除いた艇の中で、ST がいちばん小さい艇です。同じ値が2艇以上いるときは全員を1位にし、そのうち1艇でも1着ならば「ST 1位の艇が1着」と数えました(同じ値のレース32,953・15.87%)
  • コースごとの表は、ST 1位が1艇だけだった174,709レースです。「ST 1位でなかった艇」は、同じレースのほかの艇(フライング・出遅れ・欠場を除く)です
  • 4分の1・4分の3は、Python の statistics.quantiles(inclusive)で出しました
  • フライングの罰則は、2026年10月27日に読んだ公式の説明(競艇のフライングの作業)です
  • 数え直す式は、2026年8月24日の1日分の艇ごとの CSV(144レース・864行)を Python で数えました。本番の ST の真ん中は0.15、枠番どおりのコースから出た艇は792、展示と本番で進入が違った艇は43、スタート展示でフライングした艇は144、1コースで ST 0.10以下だった艇は144艇のうち35です。1日分の CSV は、研究用データベースから2026年8月24日の144レースを小さなデータベースに写して BoatData のコマンドで書き出したものです(競艇の出走表の見方の作業で作成)
  • 販売ページ2つは、2026年10月29日に開いて読みました