この記事は、競艇のデータを自分で集計し始めた方に向けて、分析するときの「確かめ方」を説明します。勝ち方や予想の方法ではありません。
偶然の差は、いくらでも見つかる
条件を細かく分けて100個試せば、本当は差がなくても、偶然だけで5個くらいは「差がある」ように見えます。
ZEN AI LAB の集計(2016年9月〜2026年9月・554,113レース)では、前半で差が見えたのに、後半で消えた条件がたくさんありました。
- 江戸川・波3〜5cmの1号艇: 前半+3.8ポイント → 後半−0.2ポイント
- 下関・春の1号艇: 前半+2.6ポイント → 後半−0.2ポイント
- 1号艇・平均ST0.16〜0.17: 前半+2.6ポイント → 後半−2.7ポイント
5つの手順
- 先に条件を決めて書いておく。 結果を見てから区切りを変えない(「5m以上」で差が小さかったので「6m以上」にする、をしない)。
- 件数を確認する。 100レースでは、1着率は±10ポイントくらい揺れます。1つの条件に少なくとも数百レースほしいところです。
- 比べる相手を決める。 「同じ場の、ほかの風速」のように、条件以外をそろえます。
- 期間を2つに分ける。 古い期間で見えた差が、新しい期間でも同じ向きかを見ます。
- 試した数を数える。 試した数が多いほど、偶然の差が混ざります。
実際にやるとどうなるか

ZEN AI LAB は、この手順で517個の条件を確かめました。
- A(前半と後半・年の8割以上で同じ向き): 99個
- B(見込みはあるが弱い): 164個
- C(差が確かめられない): 254個
同じ517個を、でたらめに並べ替えたデータで判定し直すと、A は0個でした。この手順は、偶然の差を「効く条件」と判定しにくい作りになっています。
差が大きく、判定 A だった条件の例は次のとおりです。
- 相手(2〜6号艇)にA1がいないと、1号艇がA2でも1着率65.5%(相手にA1が2人以上なら52.1%)
- 展示タイム1位の1号艇は、それ以外より約10ポイント高い
差が確かめられなかった条件の例は次のとおりです。
- 季節(96マスのうち73マスが C)
- 風速3〜4m(24場のうち15場で C)
よく1着になる条件と、得をする条件は違う
1着率が高い条件は、ほかの人も見ています。払戻に回るのは売上のおよそ75%(国土交通省『海事レポート2019』)なので、平均的に買えば平均でおよそ25%ずつ減ります。ZEN AI LAB は、2026年10月までの研究で、利益が出ると独立に確かめられた買い方を1つも見つけていません。データ分析は、レースの見方を正確にするための道具と考えてください。
出典
ZEN AI LAB 集計(自社ツール BoatData Collector Pro で取得した公式の公開データ)。前半 2016-09〜2022-12・後半 2023-01〜2026-09。どちらも過去の研究で使ったデータで、独立検証ではありません。
関連記事
- 競艇データの集め方・見方
- 競艇データをエクセルで分析する
- 競艇データを Python で分析する
- 競艇24場の枠番別・コース別1着率
- 展示タイム1位の艇は本当に勝つ?
- 無料の入門「競艇データの読み方 入門」(note)
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
もっと詳しく
517条件の判定と、自分で確かめる手順の詳しい説明は、『競艇24場 条件別データ図鑑』第6〜8章にまとめています。BoatData Collector Pro(PRO版)の条件検索と、CSV に出して Excel で数える方法(展示タイム・平均STなど条件検索に無い項目)で、同じ手順を自分の期間・場で試せます。
条件をそろえて比べる手順を実際に使った例として、競艇の地元選手は有利?が参考になります。

