潮見表を横に置いて、宮島の舟券を考えたことはありませんか。満潮だから1号艇、と決めていいのかは迷うところです。
1号艇の1着率を数えると、宮島は55.86%で全国の54.59%より高めでした。ただ、その分は1Rの72.52%と6Rの57.01%から来ています。この2つを除くと54.08%で、全国の54.89%と差があるとは言えません。潮そのものは、手元の記録に列がなく、数えられませんでした。
宮島の何が全国と違い、何は違わないのか。それを順に見て、潮を自分で確かめる手順まで書きます。
この記事の数字は、ZEN AI LAB の自社の販売ツールで集めた2023年1月〜2026年9月の宮島9,063レース(中止を除く)です。買い目や予想の話はしません。ほかの見方は競艇のデータの見方と集め方から探せます。
1Rの1号艇は72.52%。4年とも全国より高かった
宮島の1Rは、全国より14.24ポイント高い値でした。合計757レースで、95%の幅は69.24〜75.58%です。95%の幅とは、たまたまの上下を見込んだ範囲のことで、全国の58.28%はこの外にあります。

| 年 | 宮島の1R(レース数) | 全国の1R |
|---|---|---|
| 2023年 | 75.12%(205) | 58.02% |
| 2024年 | 69.46%(203) | 58.37% |
| 2025年 | 72.00%(200) | 58.33% |
| 2026年(9月まで) | 73.83%(149) | 58.44% |
ただし、宮島だけの話ではありません。1Rの1号艇を24場で並べると、宮島は6番目でした。徳山の79.32%や津の77.87%のほうが上です。
6Rも57.01%で、全国の47.93%より9.08ポイント高く(差の幅5.47〜12.69)、4年とも全国を上回りました。ただ年ごとの値は51.68〜62.25%と動いています。
1Rと6Rを除くと、全国との差は見えなくなる
| 範囲 | 宮島 | 全国 |
|---|---|---|
| 全レース | 55.86% | 54.59% |
| 1Rと6Rを除く | 54.08%(7,550レース) | 54.89% |
全体の+1.27ポイントは、数える前に決めた3条件を満たしていました。差の95%の幅が0をまたがない、1.0ポイント以上、前半(2023〜24年)と後半(2025〜26年)で同じ向き、です。
一方、1Rと6Rを除くと差は−0.81ポイントで、幅は−1.96〜0.34でした。0をまたぐので、差があるとは言えません。宮島の1号艇の高さは、全部のレースに広く出ているわけではありませんでした。この分け方は結果を見てから決めたものなので、その分だけ割り引いて読んでください。
なぜ1Rと6Rなのかは、データからは分かりません。1Rの時間帯の潮は日によって違うはずなので、潮だけで説明するのは難しいと考えています。番組の作り方が影響しているのかもしれませんが、宮島の公式サイトに番組の組み方の説明が見つからず、まだ確かめられていません。
年で向きが変わるレースは、特徴と呼ばない
各レース番号は約750レースで、上下およそ3.6ポイントの幅があります。1年分(約150〜200レース)なら、上下およそ7〜8ポイントまで広がります。
| レース | 宮島 | 全国 | 年ごとに見ると |
|---|---|---|---|
| 7R | 45.24% | 50.53% | 2026年だけ57.05%で全国より上 |
| 8R | 46.75% | 52.41% | 2026年だけ58.78%で全国より上 |
| 9R | 60.40% | 56.02% | 2025年・26年は全国より下 |
| 12R | 74.20% | 70.98% | 2024年は67.98%で全国より下 |
7R・8Rの2026年は約150レースで、幅が全国の値を含みます。
差しが少なく、その多くは2コースの分
| 決まり手 | 宮島 | 全国 | 差 | 差の幅 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 53.90% | 52.39% | +1.51 | +0.46〜+2.56 |
| まくり | 16.78% | 15.54% | +1.24 | +0.46〜+2.03 |
| 差し | 10.76% | 12.60% | −1.84 | −2.49〜−1.19 |
| まくり差し | 11.85% | 11.86% | −0.01 | −0.69〜+0.67 |
| 抜き | 6.09% | 6.75% | −0.66 | −1.16〜−0.16 |
| 恵まれ | 0.62% | 0.86% | −0.24 | −0.41〜−0.08 |
決まり手では、差しの少なさがいちばん大きな差でした。前半−2.38、後半−1.22ポイントで、向きも同じです。差しの割合は24場で4番目に低い値でした。
減った分の多くは2コースです。2コースが差しで1着になったレースは7.37%で、全国の8.54%より1.17ポイント少なくなっています(幅−1.72〜−0.62)。2コースの1着そのものも12.62%で、全国の13.64%を下回りました。
まくりの+1.24ポイントも条件は満たしましたが、前半+1.79、後半+0.60と小さくなっています。決まり手の説明は競艇の決まり手に、場の並びは競艇24場の枠番別・コース別1着率にあります。
潮は数えられない。波の列も手がかりにならなかった
ボートレース宮島の公式サイトは、水面をこう説明しています。
潮位の差が大きく、干潮時は静かな水面だが、満潮時はうねりが出やすく難しい水面になる。
レースの特徴は「満潮時は1マークに向かって追潮となりイン有利、干潮時は1マークに向かって向潮となりアウト有利となる。」です。BOATRACE 公式サイトの場情報でも、水質は海水、干満差ありとなっています。
ツールで集められる列に、潮位はありません。満潮か干潮かをレースごとに分けられないので、この説明が正しいかどうかは、このデータでは確かめられません。月の形から推定することもしていません。
代わりに波の列を使えないかと考えましたが、これもできませんでした。宮島のレースの89.52%で、波高(cm)と風速(m)がまったく同じ数字だったからです。全国の場の中には100.00%の場もあれば3.87%の場もあります。公式の競走成績ファイル(手元にある2026年9月15日の1日分)でも、宮島は12レース中10レースで同じ値で、取り込みの誤りではありませんでした。場ごとに割合が違う理由は、公式に説明が見つかっていません。宮島の波の列は、うねりや潮の手がかりとしては使わないことにしました。
風速で分けると、1号艇の率は下がります。
| 風速 | レース | 宮島(95%の幅) | 全国 |
|---|---|---|---|
| 0〜1m | 2,860 | 59.37%(57.56〜61.16) | 58.01% |
| 2〜3m | 4,189 | 55.60%(54.09〜57.10) | 55.22% |
| 4〜5m | 1,764 | 51.81%(49.48〜54.14) | 52.00% |
| 6m以上 | 250 | 48.80%(42.67〜54.97) | 47.23% |
全国とよく似た形で、どの帯でも全国との差の幅は0をまたぎます。宮島だけの特徴とは言えません。
4〜6コースからの1着も18.50%で、全国の18.62%と差は見えませんでした(幅−0.93〜0.71)。満潮と干潮の効果が逆向きなら、全部をならした数字に出ないのは当然です。ここからアウトの話は何も言えません。
潮の列を足して、自分で確かめる手順
満潮と干潮で本当に変わるのかは、データに1列足せば確かめられます。潮位の参考には、気象庁の「潮位表」があります。地点と期間を選べる予測値の表で、一覧に「宮島」はなく「広島」や「呉」があります。宮島の値そのものではない点は、割り引いて見てください。1回に表示できるのは35日分までなので、複数年なら何十回も写すことになります。
- 宮島の艇ごとの CSV を用意し、deadline_at(締切時刻)の列を確かめる
- 潮位表から、日ごとの満潮と干潮の時刻を写す
- 締切時刻が満潮の前後1時間なら「満潮」、干潮の前後1時間なら「干潮」、それ以外は「他」と、新しい列に入れる(1時間は一例です。数える前に決めます)
- 1号艇の行で、「満潮」「干潮」「他」ごとに1着の割合を出す
- 95%の幅を付けて、前半と後半で同じ向きかを見る
4の式は次の形です。AZ は足した列の位置の例で、ほかは既定の出力の列です(J=枠番、AU=着順、AW=決まり手)。
=COUNTIFS(J:J,1,AU:AU,1,AZ:AZ,"満潮")/COUNTIFS(J:J,1,AW:AW,"<>",AZ:AZ,"満潮")
3つに分けると、1つの箱のレース数は大きく減ります。宮島の30日分は中央値で204レースで、これだけでも1号艇の率の幅は上下およそ6.8ポイントあります。潮を見るなら、複数年が要ります。
手作業の量も計算できます。6艇のコースと着順に、決まり手・風速・波高まで写すと1レース15マス、9,096レースで136,440マスです。これは行数から出した推定で、ここに潮の列も加わります。潮の列以外の部分は、次の節のツールに任せることもできます。
宮島のデータを長い期間ためるなら
BoatData Collector Pro は ZEN AI LAB の自社ツールで、この記事のデータも取得元はこのツールです。今回は、販売版の画面ではなく、同じプログラムのコマンド操作で取りました。潮位の列は取れないので、上の手順の2と3は自分で行います。
- 場と期間を選んで、出走表・展示/直前情報・結果・払戻などを集めます
- 中断しても続きから取得でき、取得済みの分は取り直しません
- レースごとに1行、艇ごとに1行の Excel・CSV を書き出せます
どちらの版にも、予想・買い目・自動投票の機能はありません。BOATRACE や公式サイトとは無関係の非公式のツールで、データの正確性は保証していません。
複数年を集めるならBoatData Collector Pro のページへ。無料版の期間は直近30日までで、受け取りは LINE 公式アカウントの友だち追加のあとです。無料版のページに説明があります。
同じ瀬戸内の場で、まくりが少なく差しが多めなのは児島競艇の特徴です。
同じ中国地方の場で、1号艇が一番強いのは徳山競艇の特徴です。レース番号ごとの差も見ています。
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
確かめたことと、データでは分からないこと
- 公式の水面の説明、水質、干満差は公式の案内で読みました
- 潮そのものは数えていません。「満潮時イン有利」「干潮時アウト有利」が正しいか誤りかは分かりません
- 1Rと6Rの高さ、差しの少なさの原因は、まだ確かめられていません。宮島の公式サイトに番組の組み方の説明は見つかりませんでした
- 波の列が風速と同じ値になるのは、公式の競走成績ファイル(手元にある2026年9月15日の1日分)でも同じでした。そう記録される理由は、公式に説明が見つかっていません
- 風の向きは、場に対する意味が定まらないので扱っていません
- どの数字も過去の集計で、今後のレースの結果を保証しません
まとめ
宮島の1号艇の高さは1Rと6Rの分で、差しの少なさは2コースに多く出ていました。潮の説明は、今のデータでは確かめられていません。
- 宮島の1号艇は、まずレース番号を見る
- 潮を確かめたいなら、潮の列を足して数える
- 静水面の場との違いは多摩川競艇の特徴で見比べる
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 研究用データベースを読み取り専用で開いて数えました。計画は数える前に書きましたが、1R・6R・差しを主役にしたのは結果を見てからです。1Rと6Rを除く集計、24場の1Rの並び、波高と風速の突き合わせも後から足しました
- 計画にあった日内の波の幅と波高帯ごとの1号艇は、波の列の中身が分かったので本文から外しました
- 使った列は race_date・venue_name・race_no・boat_number・actual_course・finish_position・winning_technique・wind_speed の8列と、確認用の wave_height です。艇ごとの CSV にすると54,576行(9,096×6)・51列です。期間は2023年1月1日〜2026年9月23日、開催は757日、中止は33レースです
- 比較先は全国207,662レース(全210,600レースから中止を除く)で、宮島自身も含みます
- 取得は2026年9月28日、ツールのコマンド操作によるものです。不具合の修正を入れたプログラムで取り直しています。取得元は非公式の API と公式の配布ファイルです
- 比較の数が多いので、偶然で条件を満たすものが混ざる可能性があります
- 1号艇の全国54.59%はこの期間の数字で、全24場の記事の54.1%は10年分です
- 1号艇全体の差の幅は0.23〜2.32でした。式の条件を波の列なしで数えると、1号艇は5,063÷9,063で55.86%です
- 実際の進入コースで見ると、1コースの1着は56.16%(全国55.03%)でした。1Rの1号艇が1コースに入った割合は99.74%です
- 枠なりで6艇が入ったレースは80.35%(全国80.53%)でした
- 季節は春57.74%、夏56.12%、秋53.44%、冬55.48%で、大きな差とは見ていません
- 30日のレース数は全日を起点に30日ずつ数えた中央値で、最小72、最大288でした
- 公式は2026年10月31日に単発で読みました。気象庁の潮位表のページも同じ日に読み、中身は要約を通して確かめました
- 販売ページの記述は2026年10月29日の保存分によります

