若松の1号艇は信じていいのか。答えは「レース番号による」でした。若松の1号艇の1着率は57.11%で、全国の54.59%より高い値です。
ただ、その上乗せの大半は、5Rと8Rの2種類のレースから来ていました。5Rの「進入固定戦隊」は74.46%、8Rの「エイトビート」は70.14%です。どちらも、番組の副題(その日のレースに付く呼び名)で若松にしか無い名前でした。
この2つを除いて合計すると、若松の1号艇は54.47%で全国並みになります。ただし番号ごとに見ると、6Rと7Rはほかの場より高めでした。季節では冬に1号艇の高さが目立ちます。
5Rと8Rの見分け方、冬の数字の読み方、自分の表で数え直す式までを順に書きます。
使ったのは、2023年1月〜2026年9月の若松8,772レース(中止を除く)です。集めたのは、ZEN AI LAB が作って販売している BoatData Collector Pro と同じプログラムです。舟券の買い目には触れません。ほかの場やデータの集め方は競艇のデータの見方と集め方に一覧があります。
若松の1号艇の上乗せは、5Rと8Rの名前のレースから来ている
若松の1号艇の1着率は、24場で高いほうから8番目でした。全国との差は+2.52ポイント(95%の幅+1.47〜+3.58)で、2023〜24年も2025〜26年も全国を上回っています。
レース番号で分けると、形はかなりでこぼこです。5Rは72.95%(全国52.93%)、8Rは69.32%(全国52.41%)で、この2つだけが飛び抜けています。

若松の5Rの88.80%は「進入固定戦隊」、8Rの89.45%は「エイトビート」という副題のレースです。研究用データベースの24場の中で、この2つの副題が付いたレースは若松にしかありませんでした。
| レース | 若松の1号艇 | 比べる相手 |
|---|---|---|
| 5R「進入固定戦隊」(650レース) | 74.46% | ほかの23場の予選・一般の5R 46.91% |
| 8R「エイトビート」(653レース) | 70.14% | ほかの23場の予選・一般の8R 50.03% |
| この2つを除いた若松のレース | 54.47% | 全国 54.59% |
進入固定戦隊のレースでは、6艇とも枠番どおりのコースに入った割合が100.00%でした。若松の公式の出走表(2026年3月20日分)にも、公式の競走成績(2026年9月15日分)にも、5Rに「進入固定」と書かれていて、名前どおり進入固定のレースです(2026年11月6日に確認)。どの選手を何号艇に入れるかの説明は、公式サイトに見つかりませんでした。

2つを除いて合計した若松の1号艇は、全国との差が−0.12ポイント(幅−1.27〜+1.02)です。
番号ごとにそろえると、6Rと7Rは高め、1〜4Rは並み
合計の54.47%には注意があります。全国の側には、ほかの場が独自の名前を付けた、1号艇の強いレースが入ったままです。そこで番号ごとに、副題が「予選」「一般」「一般戦」のレースどうしをそろえて比べました。
| レース | 若松(予選・一般の名前) | ほかの23場(同じ名前) | 差 |
|---|---|---|---|
| 1R | 49.38% | 50.44% | −1.06 |
| 2R | 45.40% | 44.32% | +1.08 |
| 3R | 39.42% | 42.64% | −3.22 |
| 4R | 42.78% | 43.27% | −0.49 |
| 6R | 50.83% | 43.51% | +7.32 |
| 7R | 54.73% | 48.84% | +5.88 |
| 9R | 58.23% | 54.45% | +3.78 |
1〜4Rは、全国の1〜4Rと比べると5.50ポイント低く見えます。それでも名前をそろえると差は−0.62(幅−2.48〜+1.23)で、ほかの場と変わりません。全国の1〜4Rに、独自の名前のレースが混ざっているためです。
6Rの+7.32(幅+3.58〜+11.05)と7Rの+5.88(幅+0.95〜+10.82)は、全期間でこの記事の「差」の条件を満たし、前半・後半とも同じ向きでした。若松は5Rと8Rほどではないものの、6Rと7Rも1号艇が高めの場です。9Rは幅が0をまたぎ、差があるとまでは言えません。
10R・11Rは予選・一般の名前のレースが少なく、表から外しました。12Rは予選・一般の名前が154レースだけで、値は LAB 記録に置きます。1号艇のレース番号ごとの全国の数字は競艇の1号艇の勝率にあります。
冬は1号艇が伸びる。冬に差しが増えた形は見えない
BOATRACE 公式サイトは、若松のレースの特徴をこう書いています。
満潮時はイン有利、干潮に向かう時間帯はまくりが決まる。冬場の追い風では差しも決まる。
水面特性の欄は「2マーク後方から潮が出入りする。満潮時は1マークが潮溜まりになる。通年ナイター。」です。潮溜まりは、潮が入って水がたまる状態のことです。場情報の水質は海水、干満差(潮の満ち引きの差)は「あり」です。ボートレース若松の公式サイトにも、ほぼ同じ説明があります。
潮位の記録は手元のデータに無いので、満潮・干潮の話は確かめられません。確かめられたのは、冬の1号艇と差しです。

冬(12〜2月)の若松の1号艇は60.24%で、全国(54.89%)より5.35ポイント高い値でした。春夏(3〜8月)は55.66%で、全国との差は+1.30です。
冬と春夏で全国との差を比べると、違いは+4.05ポイント(幅+1.39〜+6.71)でした。冬の差は2023〜24年が+5.08、2025〜26年が+5.58で、どちらの時期にも出ています。予選・一般の名前のレースだけで比べても+3.77(幅+0.13〜+7.41)で、向きは同じでした。
風の強さで分けると、冬の風4m以下では63.10%(全国56.27%)で、前半・後半とも全国を上回りました。風5m以上の冬は49.34%(全国48.90%)で、件数が少なく差は見えません。
| 時期 | 差し(全国) | まくり(全国) |
|---|---|---|
| 冬(12〜2月) | 11.28%(12.75%) | 13.47%(15.63%) |
| 春夏(3〜8月) | 12.18%(12.55%) | 15.60%(15.51%) |
公式の「冬場の追い風では差しも決まる」は、風向きを数えていないので、そのままは確かめられません。冬全体の差しは11.28%で、全国との差−1.47は幅が0をまたぎます。冬と春夏の違いも−1.10(幅−2.83〜+0.63)で、冬に差しが増えた形は見えませんでした。冬に目立って減ったのは、まくりのほうです(冬と春夏の違い−2.25、幅−4.13〜−0.37)。
抜きは24場で4番目。枠なりは全国より少ない
| 決まり手 | 若松 | 全国 |
|---|---|---|
| 逃げ | 54.26% | 52.39% |
| まくり | 14.84% | 15.54% |
| 差し | 11.97% | 12.60% |
| まくり差し | 10.37% | 11.86% |
| 抜き | 7.75% | 6.75% |
抜き(2マーク以降で前の艇をとらえる決まり方)は7.75%で、24場で4番目に多い値でした。全国との差は+1.00(幅+0.43〜+1.57)で、この記事で「差」と呼ぶ1ポイントにちょうど届く大きさです。まくり差しは全国より少なめでした。決まり手の意味は競艇の決まり手にあります。
6艇とも枠番どおりに入ったレースは76.49%で、全国の80.53%より4.03ポイント少ない値でした(幅−4.94〜−3.13)。必ず枠なりになる進入固定戦隊があるのに、24場では少ないほうから7番目です。枠なりのレースの1号艇は59.70%、そうでないレースは49.24%でした。進入の変わり方は競艇のスタート展示の見方にまとめています。
ナイターは開催日の98.01%。夜の1号艇も番号の影響が大きい
公式の「通年ナイター」は、開催日ごとの最終レースの締切で確かめました。753日のうち738日(98.01%)は、最終Rの締切が19時以降です。残りの15日は、最終Rが19時より前に締め切られた日でした。
ふつうの日は1Rの締切が15時20分ごろ、最終Rが20時38分ごろです(21時より前に終わった開催の真ん中の値)。最終Rが21時以降だった開催は106日ありました。
「夜はインが強いのか」と気になる人もいると思います。若松の中で締切の時刻で分けると、15〜16時台の1号艇は44.98%、19時以降は65.02%でした。15〜16時台はおおむね1〜4R、19時以降は9〜12R(65.33%)にあたります。夜のせいなのか番号のせいなのかは、この数え方では分けられません。ナイター7場をまとめた数字は競艇のナイターにあります。
風は平均2.97mで、24場では鳴門と並んで強いほうから6番目です。全国の風速ごとの1号艇の率(1m刻み)を若松の風に当てはめると、見込みは54.38%で、全国よりやや低くなります。実際の57.11%との差は、風の強さでは説明がつきません。若松の波の記録は96.79%のレースで風速と同じ数字なので、波の高さとは読めず、波の数字は使っていません。
5Rと8Rを分けて数え直す手順
自分の表で確かめるなら、次の順です。
- 若松の艇ごとの CSV を用意する(1行が1艇。D列がレース番号、J列が枠番、AU列が着順、AW列が決まり手)
- 5Rの1号艇の1着率を出す
=COUNTIFS(D:D,5,J:J,1,AU:AU,1)/COUNTIFS(D:D,5,J:J,1,AW:AW,"<>")
- 副題(進入固定戦隊など)は、この形の CSV には列が無いので、番組表を見て列を足し、名前ごとに同じ式で分ける
手順2の答えは、この期間なら72.95%です(副題で分けない値)。
手間がかかるのは手順3と、比べる相手をそろえることです。若松だけで艇ごとの行は54,432行あります。6Rや7Rの差を確かめるには、ほかの23場の同じ番号も、予選・一般の名前だけにそろえる必要があります。5Rの進入固定戦隊は30日で中央値15レースしかなく、1か月分の率は上下およそ22.1ポイント揺れます。
若松の何年分を、ほかの場と並べて持つには
この記事のように番号ごとに23場と比べるには、まず24場の出走表と結果が年単位で手元にあることが前提です。その「集める」部分を受け持つのが、ZEN AI LAB の BoatData Collector Pro です。今回の約3年9か月分も、同じプログラムを販売版の画面ではなくコマンドで動かして集めました。
- 若松だけでも24場まとめてでも、期間を決めれば出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取りにいく
- 書き出しは1行が1艇の表と1行が1レースの表の2通りで、Excel・CSV のどちらにもできる
- 取得済みの日は取り直さないので、翌月からは増えた分だけで済む
副題の列は書き出しに含まれないので、手順3の列足しは残ります。予想・買い目・自動投票の機能は、どちらの版にもありません。BOATRACE や公式サイトとは関係のない非公式のツールで、データの正確性は保証していません。
製品版の機能はBoatData Collector Pro のページで確かめられます。取得期間が直近30日までの無料版は、LINE 公式アカウントを友だち追加した後の案内から受け取れます(無料版のページ)。
競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。
- BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
- 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
- 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。
数えていないことと、数字の限り
- 潮位(満潮・干潮の時刻)、風向き、波の高さは、データに対応する列が無いか、使えない値なので数えていません
- 「進入固定戦隊」が進入固定のレースであることは、公式の出走表と競走成績で確かめました。「進入固定戦隊」「エイトビート」で、どの選手を何号艇に入れるかは、公式サイトに説明が見つからず、まだ確かめられていません
- どの数字も過去の集計で、今後のレースの結果を保証しません
同じく進入固定の番組がある場の形は、芦屋競艇の特徴で比べられます。
まとめ
- 若松の1号艇の数字は、5Rの進入固定戦隊と8Rのエイトビートを分けて見る。6Rと7Rも、ほかの場の同じ名前のレースより高め
- 冬は、1号艇が全国より高い時期として見る(風4m以下のレースで目立った)。冬に差しが増えた形は、この期間の数字では見えなかった
- 1〜4Rを他場と比べるときは、番組の副題をそろえる
万舟の割合で比べた若松の位置は荒れる競艇場ランキング、24場の枠番ごとの1着率は競艇24場の枠番別・コース別1着率、風と1号艇の関係は風で競艇の展開はどう変わるかにあります。
LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)
- 研究用データベースを読み取り専用で開いて数えました。計画は数える前に書き、公式の説明を確かめること、季節(冬と春夏)の比べ方は計画どおりです。5R・8Rを副題で分けた比較と、番号ごとの予選・一般どうしの比較、冬の風の強さ別の値は、結果を見てから決めて足しました
- 差と呼んだ条件は、全国との差の95%の幅が0をまたがない、1.0ポイント以上、前半と後半で同じ向き、の3つです。比較の数が多いので、偶然で条件を満たすものが混ざる可能性があります
- 期間は2023年1月1日〜2026年9月27日、レースが行われた日は736日です(中止を除いて数えた日数。ナイターの判定は中止を含めた753日)。全9,072レースのうち中止の300レースを除きました。中止の割合は24場で3番目に高い値です。2025年1月は35レースが中止で、冬の荒れた日が数字から抜けている可能性があります
- 比較先は全国207,662レース(全210,600レースから中止を除く)で、若松自身も含みます
- 5R進入固定戦隊のほかの23場との差は+27.55(幅+24.07〜+31.02)、前半+30.22・後半+24.59。8Rエイトビートは+20.11(幅+16.50〜+23.72)、前半+23.21・後半+16.79です
- 6Rは前半+6.37・後半+8.38、7Rは前半+3.35・後半+8.73です。7Rは若松の側で予選・一般の名前が55.07%です
- 12Rの予選・一般の名前のレースは61.69%(ほかの23場70.08%)、差−8.39(幅−16.50〜−0.28)でした。154レースと少ないので本文の表には入れていません
- 予選・一般の名前のレース全体では、若松48.79%、ほかの23場47.21%で、差+1.58は前半−0.12・後半+3.49と向きがそろいません
- 冬の風4m以下の差は、2023〜24年が+5.08、2025〜26年が+8.69でした。冬の風5m以上は+0.44(幅−4.69〜+5.57)です
- 季節ごとの1号艇の全国との差は、秋も+3.48と大きめです。冬と秋の比較はしていません
- 最終Rの締切が19時より前だった15日の理由(短縮・中止など)は、記録からは分かりません
- 時刻帯の1号艇は、全国の同じ時刻帯に昼の場の後半レースが入るので、全国との比較は使っていません
- 風の期待値は、全国の風速ごと(1m刻み、9m以上はまとめる)の1号艇の率を、若松の各レースの風速に当てはめて平均したものです
- 1か月分の揺れは、5Rの進入固定戦隊を全日起点で30日ずつ数えた中央値(15レース)と、全期間の率74.46%から出した目安です
- 副題の列が書き出しに無いことは、ツールの書き出し列の定義で確かめました
- 公式は2026年11月6日に単発で読みました。若松の公式サイトのコース別1着率(2026年8月〜10月など)は期間が違うので、記事の数字とは比べていません
- 取得は2026年9月28日、ツールのコマンド操作によるものです。取得元は非公式の API と公式の配布ファイルです。販売ページの記述は2026年10月29日の保存分によります

