競艇で1号艇が負けるとき|1コースの着順と勝った艇を約21万レースで

競艇で1号艇が負けるとき。1コースの艇は約9回に4回1着を逃し、勝つのは2〜4コースが8割、風速7m以上では負ける割合が51%

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監修:ZEN AI LAB(ZEN)

人間1人とAI社員で動く会社です。記事の数値は自社の作業ログの実測、仕様や料金は公式の一次情報で確認しています。確認した日付は本文に書いています。

本番で1コースから走った艇は、約21万レースのうち44.97%、約9回に4回は1着を逃していました。そのとき勝ったのは2〜4コースの艇が82.24%で、いちばん多い形は2コースの差しです。

1号艇から買ったのに、あっさり差されて4着。こういうレースが続くと、「1号艇が勝てないのは1号艇のミスなのか」と思いたくなります。Yahoo!知恵袋にも、まさにその形の質問がありました(「1号艇が勝てないというのは、はっきり言ってしまえば1号艇のミスですか?」2025年9月)。ミスかどうかは、データには残っていません。分かるのは負け方です。

読み終えると、1号艇が負けたレースがどの形に当てはまるか、どんなレースで負ける割合が高かったかを、数字で見分けられるようになります。数えたのは、ZEN AI LAB が作って販売している自社ツールで集めた研究用データベースです。競艇のデータで何が数えられるかの全体は、競艇のデータの見方と集め方にまとめています。

負けたとき、1コースの艇は何着か。2着が38.79%で最多

この記事では、枠番の1号艇ではなく、本番で1コースから走った艇を数えます。1号艇が1コースを取れなかったのは0.98%だけなので(競艇の1号艇の勝率)、ほぼ同じ艇の話です。1号艇の着順の全体(1着・2着以内・3着以内)は、そちらの記事にまとめています。

1着の艇がいて、1コースの艇がいる、中止でない207,661レースでは、1コースの艇の1着は55.03%、1着を逃したのは44.97%でした。その負けた93,391レースで、1コースの艇が何着だったかを数えました。

1コースの艇が1着を逃したレースでの、1コースの艇の着順。2着38.79%、3着19.73%、4着15.52%、5着12.96%、6着10.40%、失格・欠場など2.61%。4〜6着の合計は38.88%

負けても、2着が38.79%でいちばん多く、3着が19.73%でした。3着以内に残ったのは58.52%です。一方で、4〜6着に沈んだのも38.88%ありました。2着に残るのと、4着以下まで沈むのが、ほぼ同じくらいの割合です。失格・欠場などは2.61%で、多いのはフライング欠場と転覆失格でした。

負けたとき、勝ったのは2〜4コースが8割。いちばん多いのは2コースの差し

1コースの艇が1着を逃した93,391レースで、1着の艇が何コースから、どの決まり手で勝ったかを数えました。決まり手の意味は競艇の決まり手の割合で説明しています。

1コースの艇が1着を逃したレースで、勝った艇のコースと決まり手。2コース30.32%(差しが多い)、3コース28.29%、4コース23.63%(まくりが多い)、5コース13.56%、6コース4.20%

勝った艇のコースは、2コース30.32%・3コース28.29%・4コース23.63%で、ここまでで82.24%です。5コースは13.56%、6コースは4.20%でした。

コースと決まり手の組み合わせで多かったものは、次のとおりです。

勝った艇のコースと決まり手1コースが負けたレースのうち
2コースの差し18.98%
3コースのまくり11.32%
4コースのまくり10.96%
3コースのまくり差し10.40%
2コースのまくり8.21%
5コースのまくり差し8.14%

決まり手だけで見ると、まくり34.56%・差し28.02%・まくり差し26.37%でした。抜き(2マーク以降の逆転)は9.41%、約10回に1回です。恵まれ(前の艇の事故で繰り上がり)は1.65%でした。

負けたレースの65.04%は、スタートで先を越されていた

「ミスかどうか」に少しでも近づくため、本番の ST(スタートラインを通った速さ)を比べました。1コースの艇と勝った艇の両方に ST があり、どちらもフライングでない92,055レースです。

1コースが負けたレース割合
勝った艇の ST のほうが早かった65.04%
同じ ST だった6.04%
1コースの ST のほうが早かった28.92%

負けたレースの約3分の2は、勝った艇にスタートで先を越されていました。ただ、先を越されること自体は、勝ったレースでも普通に起きています。6艇の中で1コースの ST がいちばん早かった(同じ値を含む)のは、1コースが勝ったレースでも41.87%で、負けたレースでは19.81%でした。

反対に、1コースのほうが早く出ていたのに負けたレースも28.92%あります。スタートで遅れるのは負け方の1つですが、それだけで全部は説明できません。ST が遅れた理由が選手の判断なのか、助走や水面なのかは、データからは分かりません。

1コースが負ける割合が高かった条件。進入の乱れと風速5m以上

負ける割合(1着を逃した割合)を、条件ごとに数えました。全体は44.97%です。条件は数える前に決め、前半(2023〜2024年)と後半(2025年〜2026年9月)で同じ向きかも確かめています。

条件ごとの、1コースの艇が1着を逃した割合。全体44.97%、本番が枠なり43.42%、枠なりでない51.00%、1号艇以外が1コース51.73%、風速0〜2m 43.48%、3〜4m 45.10%、5〜6m 48.61%、7m以上51.44%
  • 本番の進入が枠なり(6艇とも枠番どおりのコース)でないレースでは、負けが51.00%でした。枠なりのレースは43.42%です
  • 直前情報の風速が5〜6mのレースは48.61%、7m以上は51.44%でした。0〜2mでは43.48%です
  • 1号艇以外が1コースを取ったレースは、負けが51.73%でした

どれも、前半・後半の両方で全体より高く出ていました。風と1号艇の関係は、風速で競艇はどう変わる?でも数えています。展示から本番で進入が変わる割合は、競艇のスタート展示の見方にあります。

風速7m以上では、1着(48.56%)より1着を逃す(51.44%)ほうがわずかに多くなりました。それでも、ほぼ半々です。

場によって負ける割合は20ポイントほど開く

場ごとにも数えました。負ける割合がいちばん高い場と低い場は、次のとおりです。

場レース数1コースが1着を逃した割合
戸田8,74856.72%
平和島8,10155.12%
江戸川7,82352.83%
下関8,62639.67%
大村9,01638.38%
徳山8,75436.67%

戸田と徳山では、20ポイントほど違います。全体より高い側で、前半・後半とも1ポイント以上の差が続いた場は8場、低い側で続いた場は13場でした。24場すべてのコース別の1着率は、競艇24場の枠番別・コース別1着率に並べています。

1号艇が負けると、払戻も変わります。1号艇が1着でなかったレースでは、3連単の約3回に1回が万舟でした(競艇の万舟とは)。

1号艇はなぜ強いのか。公式の説明と、前づけの数字

BOATRACE 公式サイトの BOAT RACE GUIDE は、逃げ(1コースの艇がそのまま1着になる勝ち方)を「ボートレースではもっとも有利な戦法といわれている」と書いています。1〜2コースは「ほぼ100%スロースタート」になる、とも説明しています。スロースタートは、スタートラインの近くから短い助走で出るスタートのことです。

数字で見ても、1コースの1着の95.20%は逃げでした(競艇の決まり手の割合)。1着を逃しても2着がいちばん多いことも、上で見たとおりです。

では、なぜ外の艇がみんな内を取りに行かないのか。知恵袋にも「みんなウチを取りに行かないのか」という質問がありました(2025年12月)。公式の用語辞典は、外枠の艇が回り込んで内を取る「前づけ」について、こう書いています。

前づけでインコースを取ると、スタートラインに向かう時の助走はどうしても短くなり、スタートが難しくなる。

数字でもそれらしい形が出ました。1号艇以外の艇が1コースを取った2,399レースでは、その艇の1着は48.27%でした。1号艇が1コースのときの55.11%より、7ポイントほど低くなっています。内を取れば1着が増える、という単純な話ではなさそうです。ただし、前づけをする選手の腕やモーターの違いも混ざっているので、助走の短さだけの差とは言えません。

自分の場や期間で、1コースの負け方を数え直すには

ここまでの数字は、全国・3年9か月分です。よく行く場や今年だけで見たいときは、艇ごとの結果を1行ずつ持っていれば数え直せます。

BoatData Collector Pro の「艇ごとに1行」の CSV を使います。AS列が本番のコース(actual_course)、AU列が着順(finish_position)、AW列が決まり手(winning_technique)です。エクセルか Google スプレッドシートで開き、空いているセルに次の式を入れます。

  • 1コースの艇の数: =COUNTIFS(AS:AS,1)
  • 1コースの艇の1着の数: =COUNTIFS(AS:AS,1,AU:AU,1)
  • 2コースの艇が差しで1着になった数: =COUNTIFS(AS:AS,2,AU:AU,1,AW:AW,"差し")

1コースが負けた数は、1つ目から2つ目を引きます。3つ目の「2」と「差し」を変えれば、勝ち方の表が作れます。

2026年8月24日の1日分(144レース)で数えると、1コースの艇は144、そのうち1着が83で、負けは61でした。2コースの差しでの1着は12です。Python で同じ条件を数えた値です。

1日分なら数えられますが、何か月分の結果を写して表にするのは、手では続きません。結果を集めるところはツールに任せる手もあります。

結果を集めて表にするところを任せるなら

ZEN AI LAB の自社ツール BoatData Collector Pro は、この記事の数字を数えた研究用データベースを作ったツールです。競艇の公開データを、期間と競艇場を選んでまとめて集める Windows 用のツールです。

  • 出走表・展示/直前情報・結果・払戻を取得して、SQLite にためます。取得済みのデータは取り直さず、次からは続きから取得します
  • Excel・CSV に、「艇ごとに1行」の形で書き出せます。本番のコース・着順・決まり手が同じ行に入ります

使う前の注意

  • 予想・買い目・自動投票の機能はありません。集めて保存し、出力するところまでです
  • 公式サイトや BOATRACE とは関係のない、非公式のツールです。データの正確性は保証していません
  • 無料版があります。取得できる期間は直近30日までです。製品版は期間を自分で選べます(保存できるのは2016年10月1日以降のレース。2026年11月に実際に取得して確かめた範囲)

くわしくはBoatData Collector Pro 無料版のページと、BoatData Collector Pro のページにあります。

1号艇が負けるレースの中でも、大外が抜け出す場面は競艇の6号艇が勝つときで見ています。

競艇のデータを、何か月分も自分で集めて数えるなら

BoatData Collector Pro の商品画像。全国24場の競艇データを集めて Excel・CSV に出力、重複取得しない、月額0円の買い切り

BoatData Collector Pro は、競艇の公開データを期間と競艇場を選んで集め、Excel・CSV に書き出す自社ツールです。予想や買い目は出しません。保存できるのは2016年10月1日以降のレースです。

  • BoatData Collector Pro:6,000円(買い切り・note。ココナラでも6,000円)
  • 分析版 BOAT DATA PRO:10,000円(ココナラ)。集めたデータを進入コース別・選手別などに集計する画面つき
  • 無料版:直近30日まで(LINEで受け取り)
実際の画面7枚で使い方を見るnote で購入する(6,000円)分析版 BOAT DATA PRO を見る(ココナラ)まず無料版を受け取る

価格は2026年11月7日の表示です。変わることがあるので、買う前に各ページで確かめてください。Windows 11(64bit)用です。

確かめたことと、データでは分からないこと

確かめたことは、次のとおりです。

  • 数字はすべて、研究用データベースを読み取り専用で開いて数えました。2023年1月1日〜2026年9月27日のレースです
  • 数え方と条件は、計算の前に計画に書きました
  • 公式の説明は、BOATRACE 公式サイトの BOAT RACE GUIDE を以前の作業で開いて保存した本文を読み直しました
  • 知恵袋の2つの質問は、2026年11月6日に質問ページを開き、本文と一致することを確かめました

このデータでは分からないことは、次のとおりです。

  • 1コースの艇の負けが、選手のミスかどうか。データにはミスの記録がありません
  • 進入の乱れや風が、なぜ負ける割合と結び付くのか。この記事は数を数えただけです
  • 級別・グレード・季節・モーターごとの違い。ZEN AI LAB の競艇研究(ZEN BOAT LAB)の有料の研究で扱う範囲なので、この記事では出していません
  • 式のエクセル・スプレッドシート本体での動き。1日分の CSV を Python で数えた値だけを確かめています(まだ確かめられていません)

数字はどれも過去のレースを数えたものです。1号艇を買う・買わないを決めるものではなく、この先のレースの結果を約束するものでもありません。

まとめ

次にやることは3つです。

  1. 1号艇が負けたレースを見返すとき、勝ったのが何コースのどの決まり手か、ST が先を越されていたかを確かめる
  2. 出走表や直前情報で、進入が枠なりでないとき、風速が5m以上のときは、1コースの負けが全体より多かったことを頭に置く
  3. よく行く場で数えたくなったら、無料版で直近30日の結果を書き出し、COUNTIFS で1コースの1着を数える

LAB 記録(読み飛ばしてかまいません)

  • 分母は、中止でなく、1着の艇がいて、本番の1コースの艇が1艇だけいるレース(207,661)です。1コースの艇がフライングなどで欠場したレースも含みます
  • 競艇の決まり手の割合の1コースの1着55.02%とは、分母の決め方が少し違うため、0.01ポイントずれます
  • 本番の進入が枠なりかどうかは、6艇とも枠番と本番のコースが同じかで判定しました。欠場などで艇が6艇そろわないレースは「枠なりでない」に入っています
  • 1号艇以外が1コースを取った2,399レースのうち、359レースは1号艇に本番のコースが無い(欠場など)レースです。残りの2,040レースが、競艇の1号艇の勝率の「1号艇が1コースを取れなかった」レースにあたります。1コースを取った艇の内訳は、2号艇1,458・3号艇355・4号艇221・5号艇188・6号艇177です
  • 風速は直前情報(締切前に出る値)です。区切りは0〜2m・3〜4m・5〜6m・7m以上です
  • 差と呼んだ条件は、全体との差が1ポイント以上、95%の幅(正規近似)が全体の値を含まない、前半・後半とも同じ向き、の3つを満たしたものです。風速5〜6mは前半+4.36・後半+2.84ポイント、7m以上は+5.84・+7.13ポイント、枠なりでないは+5.94・+6.13ポイントでした
  • 場で差が確かめられなかったのは、びわこ・唐津・児島の3場です
  • ST の比較は、1コースの艇と勝った艇の両方がフライングでなく、本番の ST が記録されたレースだけです。ST 1位は、フライングでない艇の中で最も早い値(同じ値を含む)です
  • 式の確認に使った1日分の CSV は、BoatData のコマンドで書き出した2026年8月24日の艇ごとの CSV(144レース・864行)です(競艇の出走表の見方の作業で作成)
  • 年ごとの1コースの1着は、2023年54.90%・2024年55.01%・2025年54.91%で、ほとんど動いていません
  • 風速ごとの1号艇の1着率は風速で競艇はどう変わる?、場ごとの1着率は競艇24場の枠番別・コース別1着率にもあります。どちらも期間(約10年分を含む)と数える単位が違うので、値は少しずれます
  • 図1と「何着か」の節の数字は、1コースの艇が1着を逃したレース(93,391)が分母です